秩父公園橋

秩父公園橋

秩父公園橋（ちちぶこうえんはし）は、埼玉県秩父市の荒川に架かる代表的な斜張橋です。この橋は埼玉県道208号秩父停車場秩父公園線の一部であり、秩父駅から秩父ミューズパークへの重要なアクセス路となっています。1994年に開通したこの橋は、当時の技術を駆使して建設され、その美しい構造と機能性から多くの人々に愛されています。

橋の特徴

この橋の斜張部分は支間長195mを誇り、国内のPC2径間連続斜張橋としては最長のものです。実際には、これを3径間連続斜張橋に換算すると全長は400mに及びます。また、主塔の高さは85mに達し、H型の鉄筋コンクリート（RC）主塔として設計されています。このユニークなデザインにより、橋はその美しさだけでなく、構造的な強度と安定性も確保しています。

受賞歴

秩父公園橋は、その卓越した設計と施工により、1993年度には土木学会田中賞およびプレストレストコンクリート技術協会賞を受賞しており、建設業界での評価も高まっています。

橋の諸元

秩父公園橋の総橋長は530mで、そのうち斜張橋部分は391.850m、ラーメン橋部分は138.150mとなっています。橋の幅員は総幅19m（斜張橋部）、18.1m（ラーメン橋部）で、有効幅員は16m、車道幅7m、そして歩道は両側に4.5m設けられています。

構造と施工

この橋の設計には、新構造技術が用いられており、施工は鹿島建設と川田工業の共同企業体によって行われました。主桁の支持方式として、主橋部が対称形2径間であることから、支持点の不要な剛結ラーメン形式が採用されています。また、橋は荒川に対して45度の斜角を持つことから、その角度を吸収するためにコーベルが設置されています。

主桁は長大な支間に対応するために、ねじり剛性と耐風安定性を考慮し、ウィンドノーズを設けた2面吊り4室箱桁形式として設計されています。主塔はH型の中空断面が選ばれ、耐震性や保守性、施工性も考慮されています。斜材はセミファン型に配置され、景観性も重視されています。

まとめ

秩父公園橋は、優れた技術と美しいデザインを兼ね備えた橋として、多くの観光客や地元の人々に利用され続けています。これからもこの素晴らしい構造物が秩父地域の重要なランドマークであり続けることを期待します。

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