秩父御嶽神社

秩父御嶽神社

埼玉県飯能市坂石に鎮座する秩父御嶽神社は、神職が常駐する神社です。この神社は、1894年（明治27年）に、地元出身の鴨下清八によって創建されました。

創建の経緯

鴨下清八は、国学を修め、17歳の時に母親の病気をきっかけに御嶽教に入信し、その神徳を深く信じるようになりました。その後、福寿山を開き、秩父御嶽神社を創建して祭祀を行ったとされています。

東郷平八郎元帥との関わり

清八は、日露戦争後、東郷平八郎元帥の精神を広めるため、銅像の建立を発案しました。東郷元帥は銅像建立を許可していませんでしたが、清八は堀内文次郎中将の協力を得て、ついに東郷元帥の銅像建立を成し遂げました。1927年（大正14年）には、東郷元帥自身も出席した除幕式が盛大に執り行われました。

第二次世界大戦とその後

日中戦争が始まると、清八は戦勝を祈願しましたが、1945年（昭和20年）には神託を受け、当時の内閣総理大臣であった鈴木貫太郎に無条件降伏を勧告する建白書を提出しました。清八は1955年（昭和30年）に94歳で亡くなり、その長寿は当時、飯能市でも屈指であったと伝えられています。没後、清貫一誠霊神として祀られています。

東郷公園

東郷平八郎元帥の銅像が建立されてからは、秩父御嶽神社の境内は「東郷公園」とも呼ばれるようになりました。公園内には、東郷元帥像のほか、乃木希典陸軍大将の銅像、日露戦争の遺物、海軍省からの記念品などが点在しており、歴史を感じさせる空間となっています。また、境内のモミジの紅葉は特に有名で、多くの人々が訪れます。

祭神

秩父御嶽神社の祭神は以下の通りです。

国常立命（くにとこたちのみこと）
大巳貴命（おおなむちのみこと）
少彦名命（すくなひこなのみこと）
清貫一誠霊神（鴨下清八）
東郷平八郎
乃木希典
その他

年中行事

秩父御嶽神社では、年間を通して様々な行事が行われています。

1月1日：元旦祭
1月2日～3日：新年祈願祭
1月9日：初縁日
1月20日頃：木曽御嶽山 寒山登拝
2月節分：節分祭
4月10日：本庄普寛霊場 春季大祭参拝
5月27日：東郷神社 平和祈願祭
6月27日：大祓 焼納祭
7月9日：講中安全登山日待祭
7月20日頃：越後八海山登拝
8月下旬～9月上旬：木曽御嶽山 夏山登拝
10月10日：本庄普寛霊場 秋季大祭参拝
1[[1月20日]]頃：もみじまつり
1[[2月27日]]：大祓 焼納祭

交通アクセス

秩父御嶽神社へのアクセスは、以下の通りです。

自動車：首都圏中央連絡自動車道、狭山日高インターチェンジから国道299号を秩父方面へ約35分。
電車：西武池袋線・西武秩父線、吾野駅から徒歩約25分。
タクシー：西武池袋線、飯能駅からタクシーで約25分。または、JR八高線・川越線、高麗川駅からタクシーで約25分。

脚注

[参考資料]
東郷公園　秩父御嶽神社
埼玉県神社庁

関連項目

東郷平八郎
乃木希典
東郷神社
乃木神社
* 御嶽神社

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