種子島忠時 (17代)

種子島忠時（たねがしま ただとき）は、慶長17年（1612年）に生まれ、承応3年（1654年）に亡くなった、江戸時代初期の薩摩藩士です。種子島氏の第17代当主であり、武蔵守、後に左近大夫の官名を持ちました。父は種子島氏16代当主の久時、母は側室の前田重弘の娘です。

忠時は、父・久時の死後に生まれました。父の死後、側室が懐妊していたことが判明し、誕生したのが忠時でした。幼少であったため、藩主である島津家久によって当主に任じられましたが、実質的な種子島の支配は鹿児島藩の指導下で行われ、忠時自身は鹿児島城下で養育されました。元服後には家久の娘と結婚させられ、これにより島主としての独立性を失いました。

その後、忠時は薩摩藩の家臣として、鹿児島と江戸を往復し、幕府将軍への使者など重要な役目を務めました。また、種子島が地理的な関係から、薩摩藩の重要政治犯の流刑地となると、忠時は流刑人の監視を担当しました。このことがきっかけとなり、種子島は公儀の罪人の流刑地としての役割を担うようになりました。監視した人物の中には、島津光久の祖母である堅野カタリナや、島津歳久の玄孫である島津久憲などがいました。忠時は、これらの流刑人の監視を通じて、種子島の歴史に新たな一面を刻むことになりました。

承応3年（1654年）、忠時は亡くなりました。法名は孟猛院日源大居士です。

系譜

父：種子島久時
母：前田重弘の娘
妻：島津忠恒の四女
男子：種子島久時

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