種生物学会

特定非営利活動法人 種生物学会

特定非営利活動法人 種生物学会（しゅせいぶつがっかい、英文名称：The Society for the Study of Species Biology）は、生物の多様性の起源、進化、維持機構などを科学的に探求する種生物学および進化生物学分野の研究を促進し、関連分野の発展と向上に寄与することを目的に活動する日本の学術団体です。

沿革

本学会は、植物実験分類学シンポジウム準備会を前身とし、その活動を引き継ぐ形で1980年に種生物学会として正式に設立されました。設立以来、変化する環境下での生物多様性の理解と保全が喫緊の課題となる中、基礎科学としての種生物学・進化生物学の振興を通じて社会に貢献することを目指しています。

研究分野

種生物学および進化生物学は、地球上の生物がなぜこれほど多様なのか、その多様性がどのように生まれ、維持され、失われていくのかを解き明かそうとする学問分野です。個々の種の特性、生態、分布から、種間の相互作用、集団内の遺伝的多様性、種分化のメカニズム、さらには生態系全体における種の役割に至るまで、広範なスケールで生命現象を考察します。遺伝学、生態学、分類学、古生物学など、多様な分野のアプローチを取り入れ、生物の進化史や現在の多様性の成り立ち、そして将来の生物多様性保全に向けた科学的知見を提供しています。

主な活動

種生物学会は、その設立目的を達成するために、主に以下の活動を展開しています。

刊行物

学術研究の成果発表と情報共有の重要な手段として、以下の刊行物を発行しています。

英文学術誌『PLANT SPECIES BIOLOGY』: 植物に関する種生物学・進化生物学分野の最新の研究論文を国際的に発信する主要な媒体です。
和文学術誌『種生物学研究』: 国内の研究成果を中心に、原著論文、総説、解説などを掲載し、国内の研究コミュニティにおける情報流通を促進しています。
『種生物学会ニュースレター』: 会員向けの定期的な情報提供ツールであり、学会の運営状況、関連イベントの告知、会員からの寄稿などを通じて、会員間の連携強化と情報交換を図っています。

学術集会

年次大会をはじめとする学術集会を定期的に開催しています。これらの集会は、研究者が自らの研究成果を発表し、他の研究者と活発な議論を交わすための主要な場です。新たな知見の獲得、共同研究の芽生え、そして若手研究者と経験豊富な研究者との交流促進に貢献しています。

学会はこれらの活動に加え、研究者倫理の遵守推進や、一般市民への科学理解を深めるためのアウトリーチ活動、関連する国内外の学会との連携なども積極的に行っています。

事務局

本学会の事務局は、東京都港区虎ノ門に所在する特定非営利活動法人CANPANセンター内に設置されています。

関連事項

進化
進化生物学
生命の起原および進化学会

外部リンク

種生物学会 公式サイト

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