稲垣柚香

稲垣柚香（いながき ゆずか）

2001年9月10日生まれ、三重県出身の女子レスリング選手。59kg級と62kg級を主戦場とする。身長153cmと小柄ながら、卓越した技術と高い運動能力を兼ね備え、国内外の数々の大会で輝かしい成績を収めている。

生い立ちとレスリングとの出会い

小学生時代に四日市ジュニアでレスリングを始めた。中学進学後は、吉田沙保里を輩出した名門、一志ジュニアに所属し、本格的に競技に取り組む。中学時代からその才能を開花させ、全国中学生選手権や全国中学選抜選手権で優勝するなど、早くから将来を嘱望される存在だった。また、アジアカデット選手権やクリッパン女子国際大会でも優勝を飾り、国際舞台でもその実力を示した。

高校時代 - 世界へ羽ばたく

2017年に至学館高校に進学すると、世界カデット選手権52kg級で優勝。クリッパン女子国際大会では2年連続で優勝を果たす。高校2年時にはインターハイで優勝し、全日本選手権59kg級では、高校生ながらシニアの大会を制覇するという快挙を成し遂げた。ヤリギン国際大会でも優勝し、国内外でその名を知らしめることとなった。3年時にはジュニアクイーンズカップジュニアの部とアジア選手権で優勝を果たし、その勢いは止まらなかった。全日本選抜選手権では62kg級で決勝に進むも、川井友香子に敗れ2位。しかし、非オリンピック階級の59㎏級でのプレーオフで勝利し、世界選手権代表の座を掴んだ。インターハイでは62㎏級で2連覇を達成。世界ジュニアでも優勝を果たし、名実ともにトップアスリートへの階段を駆け上がった。

大学時代と更なる飛躍

2020年に至学館大学へ進学。4年時には、全日本選抜選手権62㎏級で、世界チャンピオンである尾﨑野乃香を破るも、決勝で敗れ2位に終わる。しかし、U-23世界選手権では2度目の優勝を飾り、その実力を改めて証明した。

現在

2024年4月からは自衛隊体育学校に所属し、更なる高みを目指している。全日本選抜選手権での優勝を機に、今後の活躍にますます期待がかかる。稲垣選手の特筆すべき点は、カデット、ジュニア、U23の3部門での世界一を達成していることである。これは、彼女の類まれな才能と努力の賜物であり、今後のレスリング界を牽引する存在として、目が離せない。

主な戦績

2014年 - 全国中学生選手権 優勝（37kg級）
2015年 - 全国中学選抜選手権 優勝（44kg級）
2016年 - ジュニアクイーンズカップ 中学生の部 優勝（48kg級）
2016年 - JOC杯カデットの部 優勝（49kg級）
2016年 - アジアカデット選手権 優勝（49kg級）
2016年 - 全国中学選抜選手権 優勝（48kg級）
2017年 - クリッパン女子国際大会 カデットの部 優勝（49kg級）
2017年 - 世界カデット選手権 優勝（52kg級）
2018年 - クリッパン女子国際大会 カデットの部 優勝（57kg級）
2018年 - インターハイ 優勝（57kg級）
2018年 - 全日本選手権 優勝（59kg級）
2019年 - ヤリギン国際大会 優勝（59kg級）
2019年 - アジア選手権 優勝（62kg級）
2019年 - 世界ジュニア　優勝（62kg級）
2019年 - U-23世界選手権　優勝（62kg級）
2023年 - ダン・コロフ－ニコラ・ペトロフ国際大会 優勝(59kg級)
2023年 - U-23世界選手権　優勝（62kg級）
2024年 - 全日本選抜選手権　優勝（62kg級）

（出典）

外部リンク

* 稲垣柚香 - International Wrestling Database （英語）

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