稲田浩二

稲田浩二の業績

稲田浩二（いなだ こうじ、1925年6月7日 - 2008年4月3日）は、日本の国文学及び民俗学の分野で著名な学者であり、特に昔話の研究において顕著な業績を残しました。彼は岡山県に生まれ、広島文理科大学文学部を卒業した後、親和女子大学や京都女子大学で助教授、教授を歴任し、1991年には同大学の名誉教授に就任しました。

昔話の研究と収集

稲田は、昔話の調査と採集を約40年にわたり行い、なんと6万話に及ぶ話を集めました。彼の研究成果は、全31巻からなる『日本昔話通観』としてまとめられ、多くの人々に親しまれています。これにより、日本の民話の理解を深め、本来の文化を継承する重要な役割を果たしました。

著書一覧

稲田の著作は非常に多岐にわたっており、以下に主な著作の一部を示します：

• - 『昔話は生きている』（1970年、三省堂新書）
• - 『京・大和・近江の昔 日本民話』（1976年、講談社）
• - 『伝承の旅 日本列島と東アジアの昔話を訪ねて』（1982年、京都新聞社）
• - 『昔話の時代』（1985年、筑摩書房）
• - 『日本昔話百選』（1971年、三省堂ブックス）

このように彼の著作は日本の昔話の重要な資料として評価されており、近年でも多くの人々に読まれています。

死去と後の影響

稲田浩二は、2008年4月3日に肺炎により亡くなりました。しかし、彼の研究と著作は今でも学界や一般の人々に影響を与え続けています。彼の妻であり、絵本作家の稲田和子もまた彼の業績を支え、共に民俗文化の重要性を広める活動に関与しています。

彼の研究は、日本の昔話がただの物語ではなく、文化や歴史を映し出すものであることを多くの人に教えています。稲田の業績は、民俗学や文学の分野において重要な足跡を残し、これからも研究者によって受け継がれていくことでしょう。

まとめ

稲田浩二は、日本の文化を支える貴重な資料である昔話の研究を通じて、多くの成果を残しました。彼の研究が今でも語り継がれ、次世代にとっても大切な資源であり続けることを願います。

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