空と海をこえて

空と海をこえて

「空と海をこえて」は、1989年9月16日にTBS系列で放送されたテレビドラマです。この作品は、パソコン通信をテーマにしたストーリーで、一社提供として日立製作所が名を連ねています。主演は後藤久美子が務め、彼女の演技が話題となりましたが、今のところDVD化はされていないようです。

物語の背景

物語は主に2つの舞台で進行します。一方では東京都の文京区に住む高校生、桂木あかね（後藤久美子）が描かれます。彼女は中学時代の塾の後輩たちと共に、八重山列島・西表島の南に浮かぶ新城島でワークキャンプを行う計画を立てています。もう一方では、矢野高志（加藤茶）や彼の妹の優子（荻野目慶子）たちがオンライン俳句制作サイト「芭蕉ネット」を通じてのやり取りをしながら、さまざまなトラブルに巻き込まれていく様子が描かれます。

ストーリーの進行

あかねたちはワークキャンプを開始するものの、食事の準備中にボツリヌス菌が繁殖した漬物を食べてしまい、食中毒が発生します。その時、電話機が壊れていたため、助けを求める手段を失ってしまったあかねは、自宅のパソコンを使って通信を試みるが、1989年当時の技術では通話が難しく、無言電話と誤解されてしまいます。結局、チャットルームを通じて助けを求めることになり、「芭蕉ネット」のメンバーたちが彼女のもとに協力をし始めます。

一方、高志はオンラインの交流を通じて、同じく「芭蕉ネット」の仲間と共に、あかねの状況を把握しようと奮闘します。彼の国語教師としての知識が生かされ、様々なアクションの中で仲間たちとの絆が深まっていきます。この物語は、パソコン通信が人々の繋がりを助ける重要な要素となっている点が大きな特色です。

クライマックスと結末

物語は次第に盛り上がり、あかねたちが助けを呼ぶために協力を得る流れが描かれます。最終的に、健康状態が悪化した仲間たちへの救助がなされ、あかねたちの無事が確認されることで、物語が締めくくられます。高志と映子の関係も進展し、彼らがどのように次のステップに進むのかが期待される形で終わりを迎えます。

制作の特徴

このドラマは、脚本に佐々木守、プロデューサーに赤地偉史が名を連ね、演出は鴨下信一が担当しています。映像や音声の制作にも多くの専門家が関与しており、当時の技術を駆使した作品となっていることも注目すべき点です。また、放送当時はスタッフや出演者の豪華さも話題を呼び、特に後藤久美子の存在感は強く印象に残ることでしょう。

いまだにDVD化されていないこの作品は、そのストーリーのユニークさ、そして人々が情報通信を駆使して互いを助け合う姿勢が描かれた貴重なドラマとして、多くの視聴者に記憶されています。

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