窓 (桜田淳子の曲)

桜田淳子「窓」

「窓」は、日本の歌手・桜田淳子が1982年8月にリリースした通算37枚目のシングルとして知られる楽曲です。彼女のアイドル時代の後期にあたる時期に発表されました。

楽曲の背景

このシングルに収められている表題曲「窓」は、犬丸秀氏が作詞・作曲を手がけ、青木望氏が編曲を担当しました。特筆すべき点として、この楽曲は桜田淳子と同じレコードレーベルに所属していた歌手、後藤啓子が1981年に発表したシングルのカバーバージョンにあたります。オリジナルバージョンとはまた異なる、桜田淳子ならではの情感あふれる歌声で新たな魅力を引き出しています。

一方、シングルのカップリング曲には「スウィート・スウィート・スウィート」が収録されています。こちらは山上路夫氏が作詞を、大野雄二氏が作曲および編曲を担当した楽曲です。この曲は、桜田淳子自身がヒロインとして出演したテレビドラマ『はらぺこ同志』の主題歌として使用されました。ドラマの内容と相まって、多くの視聴者に親しまれました。

リリース当時の出来事

「窓」がリリースされた1982年末、桜田淳子は第33回NHK紅白歌合戦に出場を果たしました。これは、彼女にとって9年連続9回目の紅白出場という輝かしい記録となりました。しかし、この年の紅白歌合戦で彼女が披露した歌唱曲は、自身のシングル「窓」ではなく、同年空前の大ヒットを記録した薬師丸ひろ子の代表曲「セーラー服と機関銃」でした。自身のリリース曲ではなく、他アーティストのヒット曲を歌うという異例のパフォーマンスは、当時大きな話題となりました。

その後の展開

時を経て2005年4月21日には、「窓」の新たなカバーバージョンが誕生しています。歌手の早風美里が、オリジナルと同じレコードレーベルからこの楽曲をカバーしてリリースしました。これにより、世代を超えてこの楽曲が歌い継がれることとなりました。

桜田淳子のシングル「窓」は、後藤啓子のカバーという側面、そして自身の主演ドラマ主題歌をカップリングに持つという構成、さらには紅白歌合戦における意外な選曲のエピソードなど、多角的な興味深い背景を持つ一曲と言えるでしょう。

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