立川志遊

立川志遊（たてかわ しゆう）

概要

立川志遊は、東京都北区赤羽で生まれた落語家で、本名は樋口浩司です。落語立川流に所属し、独自のスタイルで古典落語を大切にしながら、多くのファンに楽しまれています。彼の出囃子は「並木駒形」で、落語の魅力を存分に引き出しています。

経歴

立川志遊の落語との出会いは、1991年3月にテレビで七代目立川談志の『黄金餅』を観たことで始まりました。この感動的な経験を胸に、彼は在学していた埼玉大学を中退し、落語の世界へと飛び込みました。彼は前座名「志楼」で活動を始めましたが、1999年には二ツ目に昇進し、高座名を「志遊」と改名しました。さらに2009年6月には真打に昇進し、彼の落語家としてのキャリアは着実に歩みを進めています。

芸風

立川志遊は正当派の古典落語を重んじ、柔らかな口調が特徴的です。彼の語り口は端正であり、やわらかい雰囲気を持っています。得意とするネタには「狸賽」「笑茸」「ねずみ」などがあり、特に人情噺においては彼の物腰の柔らかさが際立ちます。このような作風から、彼のパフォーマンスを観る多くのファンは、落語の深い情感を味わいながら楽しんでいます。

独演会と活動

志遊は「日暮里寄席」や「上野広小路亭」といった場所で、立川流の一門の定期興行の中で独自の独演会「志遊の会」を頻繁に開催しています。これにより、彼のファンはもちろん、伝統的な落語を愛する多くの観客たちに新たな楽しみを提供しています。

その他の情報

志遊はB型で、彼にはユニークなエピソードも存在します。真打ち披露宴には著名な落語家・毒蝮三太夫が出席し、彼は自慢話を披露しました。志遊の義父がそのことを伝えたところ、毒蝮は「2000万円持っていったっけな」とこれに答え、会場は盛り上がりました。

また、市民団体からの要望を受けて創作落語『源平盛衰記外伝 石橋山合戦相模武士の誉〜真田与一編〜』を完成させるなど、彼は新しい試みにも積極的です。スポーツにも関心を持ち、特にメジャーリーグベースボールの「ボルチモア・オリオールズ」のファンであることも知られています。

結論

立川志遊は、伝統的な落語を守りながら、新しい要素を取り入れるバランスの取れた芸人です。彼の独演会やパフォーマンスは、観客に楽しまれるだけでなく、古典文化の大切さを再認識する機会にもなっています。これからも彼の活躍が楽しみです。

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