立杭陶の郷

立杭陶の郷 (たちくいすえのさと)

兵庫県丹波篠山市に位置する立杭陶の郷は、日本六古窯の一つである丹波立杭焼をテーマにした総合文化レクリエーション施設です。この施設の正式名称は丹波伝統工芸公園・立杭陶の郷で、陶磁器に関する様々な体験や学びを提供しています。

概要

立杭陶の郷は、虚空蔵山の麓に広がる美しい里山の中にあり、周辺には伝統的な登り窯が点在しています。清水東条湖立杭県立自然公園の一部として、美しい自然と文化が融合する場所です。この地域は「登り窯の煙が立ちのぼる六古窯の郷」に選ばれるなど、自然に親しむための素晴らしい環境が整っています。また、毎年秋には陶器祭りが開催され、地元の陶磁器産業の活性化を図っています。

地理

今田町上立杭の地域は、南北に細長い谷間に位置しており、四斗谷川が流れています。集落は特に西側の山裾に集中しており、丹波立杭焼の窯元が立地しています。標高215メートルの場所にあり、神戸市から車で約50キロ、大阪市から約60キロの距離に位置しています。この風光明媚な環境は、訪れる観光客に癒やしを提供しています。

施設の歴史

立杭陶の郷の歴史は1985年（昭和60年）に始まり、丹波伝統工芸公園が完成しました。その後、1990年には「平成窯」と名付けられた登り窯が築かれ、丹波焼の伝統技術が継承される場となっています。施設のリニューアルも行われ、訪れる人々に新しい体験を提供しています。また、2019年には市名が「丹波篠山市」に変更され、新たなスタートを切りました。

陶磁器の特徴

丹波焼は、その起源が平安時代末期にさかのぼる非常に古い焼物であり、朝鮮式の登り窯が1611年頃に導入されて以降、蹴りロクロを駆使して制作されています。これにより、独特な風合いを持つ陶磁器が生まれてきました。現在も、肯定的な評価を受け続けているのが特徴です。

施設の見どころ

立杭陶の郷内には、いくつかの重要な施設が存在します。まず、「伝産会館」では、平安時代からの丹波焼の歴史や作品を展示しています。また、「伝習会館」では地域の民芸品の保存が行われ、アートギャラリーとしても利用されています。観光物産センターでは、約60軒の窯元による作品を展示・販売しており、陶芸教室も開催されています。 さらに、施設内には登り窯「平成窯」も見学できるようになっています。

利用情報

立杭陶の郷は年中無休で開館しており、開館時間は10時から17時です。入場料金は大人200円、小中学生50円で何度でも再入場可能です。特に、LINEの友達登録で割引が受けられるのも嬉しいポイントです。

立杭陶の郷は、丹波立杭焼の魅力を体験しながら、その美しさを感じることができる場所であり、訪れるすべての人に新しい発見を提供しています。自然の中での陶芸体験や、伝統文化の継承を見学しながら、のんびりとしたひと時を楽しむことができるでしょう。

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