竹の子族

竹の子族とは

竹の子族（たけのこぞく）は、1980年代に東京・原宿で新たな文化を形成した若者集団であり、その活動は主に野外で行われていました。彼らは独特な派手な衣装を身にまとい、ディスコサウンドのリズムに合わせて「ステップダンス」を踊ることが特徴です。竹の子族は当時の若者たちの反映として、大きな注目を集めていました。

由来と背景

竹の子族という名の由来には、いくつかの説がありますが、一つの有力な説に「ブティック竹の子」からの衣装購入が挙げられます。このブティックは1978年に営業を開始し、自作の衣装を楽しむ若者たちを生むきっかけとなりました。特に1970年代後半から1980年代初頭にかけて、新宿のディスコで流行したロカビリーダンスやステップダンスの影響が竹の子族のスタイルと結びついていったとされています。

竹の子族は、原宿・代々木公園の歩行者天国でのパフォーマンスによって人気を博しました。彼らは毎週日曜日に集まり、約50のグループに分かれ、合計で2000人近くのメンバーが一堂に会することもあり、歩行者天国は若者たちで溢れかえりました。この時期の人気の高さから、観衆も多く、時には身動きが取れないほど人が集まったこともありました。

衣装とダンススタイル

竹の子族の衣装は、各グループごとに異なった特色があり、派手でカラフルなデザインが特徴です。原色を基にした大柄の布地を用いたファッションは異国情緒を感じさせ、まるで『アラビアンナイト』の世界のように幻想的でした。男女を問わず、目を引く華やかなメイクを施し、視覚的にも多くの注目を集めました。

歌って踊るスタイルは、音楽の中心にあったディスコサウンドを基にしており、アラベスクやヴィレッジ・ピープルなど、80年代のキャンディーポップスのリズムに乗せて踊りました。また、振り付けもチームごとに独特であり、個性を表現する重要な要素となっていました。

文化的影響と終焉

1980年代後半になると、ローラー族やブレイクダンスなどの他のパフォーマンス集団が現れ、この時期の竹の子族ブームは衰退していきます。1996年から1997年にかけて歩行者天国が試験的に廃止され、1998年には完全に撤廃されることとなりました。その結果、竹の子族は原宿から離れ、新宿のディスコに活動の場を移すこととなります。

時が経つにつれて、竹の子族の存在を知らない若者たちも彼らの影響を受けることとなり、今でもファッションや活動に似たスタイルを楽しむ人々がいます。竹の子族の影響は、当時の文化やファッション史において重要な位置を占めており、今なおその名は色褪せることがありません。

出身の著名人

竹の子族出身の有名な人物には、俳優や歌手として活躍する清水宏次朗や沖田浩之がいます。彼らもまた、竹の子族の文化の影響を受けて成長し、エンターテインメントの世界で成功を収めました。

桶の子族は、1980年代の若者文化の象徴とも言える存在であり、今後も多くの人に語り継がれていくことでしょう。

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