竹内外史

竹内外史：日本の数学者・論理学者

竹内外史（たけうちがいし）は、1926年1月25日に生まれ、2017年5月10日に亡くなった日本の数学者かつ論理学者です。彼の専門分野は数学基礎論であり、その中でも数理論理学や公理的集合論、証明論などで特に高い評価を受けています。

経歴と教育

竹内は石川県に生まれ、旧制第四高等学校を経て1947年に東京大学理学部数学科を卒業しました。大学ではその後、東京大学教養学部の講師や東京教育大学の助教授をつとめ、1962年には東京教育大学の教授に就任しました。そして1966年にはイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の教授に転任し、長い間その職にありました。晩年には名誉教授としての地位を確立しました。

彼はまた、1959年から1960年、および1966年から1972年にかけてプリンストン高等研究所にて所員として活動しました。この間、彼は著名な論理学者であるクルト・ゲーデルから教えを受け、又、彼の内気さを理解できた数少ない友人の一人でもあります。竹内は学問だけでなく、人間関係においても豊かな人生を送ったと言えるでしょう。国立情報学研究所で教授を務める新井紀子氏は、竹内の指導を受けた学生の一人です。彼は2017年、老衰のために92歳で亡くなりました。

研究分野

数学基礎論

竹内の研究の中心には、数学基礎論があり、特に解析学や実数論の無矛盾性の証明に関連する課題に挑戦してきました。彼は1953年に高階の述語論理を形式化するためにLKの拡張を行い、その理論に基づいてガウスの大定理とも称される基本予想を立てました。この予想は、解析学の無矛盾性を有限的な構成的な方法で証明する可能性を示唆するもので、極めて重要な成果です。

これまでの研究成果は、解析学の部分体系における無矛盾性を立証するための重要な一歩となりました。竹内はまた、基礎論を助ける新たな概念を導入し、その発展に貢献しています。

非古典論理

竹内は著書の中で直観論理や量子論理といった非古典論理に対する興味を表明しています。彼の著書『線形代数と量子力学』には、このテーマに関する重要な議論がなされており、特に量子論理への誘いが大きな比重を占めています。また1981年には、量子論理に基づく新たな集合論、量子集合論も提唱しました。

著書

竹内は多くの著作を残しており、その中には「現代集合論入門」「集合とはなにか」「証明論と計算量」などがあります。これらの著書は、彼の研究と教育における足跡を示す重要な文献となっています。

結語

数学への竹内外史の貢献は計り知れません。彼の研究は今日の数学的思考を形成し、新たな理論の発展に寄与しています。彼が残した業績は、今後の研究者たちにも引き継がれ、さらに発展していくことでしょう。

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