竹内昭文

竹内 昭文（たけうち あきふみ）は、1950年12月25日に東京都で生まれた、元アマチュア野球選手（捕手）であり、後に数々のチームを率いた野球指導者です。

選手としてのキャリア

宇治山田商業高等学校を卒業後、法政大学へ進み野球部に入部しました。同期には池田信夫投手、松村彰士選手、長崎慶一選手、伊達泰司選手らがいました。1969年秋からの東京六大学野球リーグ戦で、チームは横山晴久投手、池田信夫投手らを擁して4連覇を達成するという黄金期を迎えます。しかし、竹内氏は当時チームに中村裕二氏や小原寛明氏といった好捕手がいたため、レギュラーとしての出場機会は多くありませんでした。

1973年に大学を卒業すると、社会人野球チームの北海道拓殖銀行へ進みました。ここでは捕手として、エースの千藤和久投手らとバッテリーを組み、チームの中心選手として活躍します。1975年にはチームにとって初の社会人野球日本選手権出場を果たし、準決勝まで進出しましたが、日本生命に敗れました。翌1976年の都市対抗野球では、快進撃を見せて決勝へ進出。日本鋼管との緊迫した投手戦となりましたが、終盤に決勝点を奪われ、惜しくも準優勝となりました。同年の社会人野球日本選手権でも準決勝に進出しましたが、日本鉱業佐賀関の藤沢公也投手に完封を喫し、決勝進出はなりませんでした。しかし、この大会での活躍が認められ優秀選手に選出され、さらにこの年は社会人ベストナイン（捕手部門）にも選ばれるなど、選手として高い評価を受けました。1978年の社会人野球日本選手権では、決勝で当時強力なエース松沼博久投手を擁していた東京ガスと対戦。これを破ってチームにとって初の日本一に貢献し、この大会でも優秀選手に再び選ばれました。1982年の都市対抗野球では準決勝で明治生命に敗退しましたが、この大会でも優秀選手に選ばれるなど、長きにわたり北海道拓殖銀行の正捕手としてチームを牽引しました。

指導者としてのキャリア

現役引退後、指導者の道に進みます。1987年から1989年までの3年間、母校である法政大学の監督を務めました。この時期、チームはエース秋村謙宏投手や葛西稔投手らを中心とした強力な布陣を誇り、竹内監督の指揮のもと、東京六大学リーグ戦で4季連続優勝という輝かしい成績を収めました。大学での成功後、1990年から1992年までは古巣である北海道拓殖銀行の監督を務めました。

1996年には社会人野球の強豪、シダックスのコーチに就任し、1998年からは監督に昇格しました。2002年までの監督在任期間中、1999年の第26回社会人野球日本選手権ではチームを初の優勝へと導く偉業を達成しました。監督退任後も、2003年から2005年まで部長としてチームに残り、後任監督として話題となった野村克也氏を支える役割を担いました。

また、社会人チームでの指導と並行して、日米大学野球選手権の第17回大会と第18回大会では、大学日本代表のコーチとしても選手育成に携わりました。

2015年からは活躍の場を高校野球に移し、前任者の退任を受け、2017年まで北照高等学校（北海道）の監督を務めました。アマチュア野球界で選手として、そして指導者として、大学、社会人、高校と幅広いカテゴリーで大きな実績を残した人物です。

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