竹林滋

竹林滋（たけばやし しげる）は、1926年に東京で生まれ、2011年に84歳で亡くなった日本の英語学者です。彼の専門は英語音声学であり、東京外国語大学の名誉教授を務めました。竹林は、英語学の研究と教育に生涯を捧げ、特に英語の発音と辞書編纂において顕著な業績を残しました。

来歴

1926年、東京・浅草で生まれた竹林は、1948年に東京外国語学校英米科を卒業しました。その後、1953年に東京大学英文科を卒業し、1958年には同大学の大学院（旧制）を修了しました。東京外国語大学では教授として教鞭をとり、1989年に定年退官後、名誉教授となりました。退官後は日本女子大学の教授を務め、1995年に定年退職しました。

業績

竹林滋は、英語音声学を専門とし、特に英語の発音に関する研究で知られています。彼は、研究社が発行する数々の代表的な英語辞書の編纂にも携わり、その正確性と質の高さで評価されました。彼の著作は、英語教育に携わる人々にとって不可欠なものであり、現在でも広く利用されています。

著書

竹林滋は、多くの著作を通じて、英語音声学の知識を広めました。主な著書には、以下のものがあります。

『英語の辞書』（岩崎書店、1966年）
『英語のフォニックス : 綴り字と発音のルール』（ジャパンタイムズ、1981年）
『英語音声学入門』（大修館書店、1982年）
『英語のつづり字と発音の指導 『ライトハウス英和辞典』を使って』（研究社、1984年）
『ライトハウスつづり字と発音の基礎』（研究社、1991年）
『英語発音に強くなる』（岩波ジュニア新書、1991年）
『英語音声学』（研究社、1996年）

共著

小川芳男共著『図解英語小発音学』（有精堂出版、1978年）
『アメリカ英語概説』（大修館書店、1988年）
『初級英語音声学』（大修館書店、1991年）
『世界の辞書』（研究社、1992年）

共編

竹林は、多くの辞書編纂にも携わりました。特に研究社から発行された「ライトハウス英和辞典」をはじめとする一連の辞書は、日本の英語学習者にとって重要な役割を果たしました。

岩崎民平 共 訳『人名地名小辞典 英語編』（研究社辞書部、1962年）
『研究社ユニオン英和辞典』（研究社、1973年）
『ライトハウス英和辞典』（研究社、1985年）
『ライトハウス和英辞典』（研究社、1985年）
『英語語彙の諸相』（研究社出版、1988年）
『基本2000語英英辞典』（ジャパンタイムズ、1990年）
『研究社日英ポケット辞典』（研究社、1993年）
『新リトル英和和英辞典』（研究社、1994年）
『グリーンライトハウス英和辞典』（研究社、1994年）
『新リトル英和辞典』（研究社、1994年）
『新英和中辞典』（研究社、1994年）
『カレッジライトハウス英和辞典』（研究社、1995年）
『研究社英日・日英ポケット辞典』（研究社、1996年）
『研究社英日ポケット辞典』（研究社、1996年）
『英語音声学入門』（大修館書店、1998年）
『カスタム英和辞典』（研究社、2000年）
『カスタム英和・和英辞典』（研究社、2000年）
『ルミナス和英辞典』（研究社、2001年）
『ルミナス英和辞典』（研究社、2001年）
『研究社新英和大辞典』（研究社、2002年）
『ルミナス英和辞典 第2版 つづり字と発音解説』（研究社、2005年）

翻訳

竹林は、海外の英語学の書籍の翻訳も行い、日本の英語学の発展に貢献しました。

H.A.グリースン著『記述言語学』（大修館書店、1970年）
J.S.ケニヨン著『アメリカ英語の発音』（大修館書店、1973年）
ギムスン著『英語音声学入門』（金星堂、1983年）
ピーター・ラディフォギッド著『音声学概説』（大修館書店、1999年）
Philip Carr著『英語音声学・音韻論入門』（研究社、2002年）
国際音声学会編『国際音声記号ガイドブック』（大修館書店、2003年）
* ジョン・カニソン・キャットフォード著『実践音声学入門』（大修館書店、2006年）

竹林滋は、その生涯を通じて、英語音声学の発展に貢献し、多くの英語学習者や研究者に影響を与えました。彼の遺産は、今後も長く受け継がれていくでしょう。

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