竿

竿（さお）とは

竿とは、一般的に細長く、棒状の形状をした道具を指します。その起源は竹の枝葉を取り払ったもの、すなわち「竹竿」にあります。しかし、時代とともに様々な素材が用いられるようになり、現在では竹に限らず、金属やプラスチックなど、多種多様な素材で作られた竿が存在します。

竿の種類と素材

竿の素材を特に強調したい場合には、竹製の竿を「竹竿（たけざお）」、竿に加工するために切られた竹そのものを「竿竹（さおだけ）」と呼んで区別することがあります。しかし、竹以外の素材で作られた竿には、固定された特別な名称はほとんどなく、単に「竿」と呼ぶか、素材を明示して「○○製の竿」と呼ぶのが一般的です。例えば、金属製の竿であれば「金属製の竿」というように表現されます。

移動販売と竿の売り声

かつては竹製の物干し竿を移動販売する業者が多く存在し、その売り声は「竿屋、竿竹」や「竿竹」というものでした。現在では、物干し竿の素材が多様化していますが、昔ながらの売り声は今も変わらず、販売の際には「竿竹」という言葉が用いられることが多いです。これは、竿のルーツが竹にあることを示唆しています。

用途に応じた竿の種類

竿はその用途によって様々な種類が存在します。主なものとしては、以下のようなものがあげられます。

物干し竿: 洗濯物を干すための竿です。ベランダや庭などで使用されます。
釣り竿: 魚を釣るための竿です。素材や長さ、硬さなどが釣る魚の種類によって異なります。
旗竿: 旗を取り付けて掲げるための竿です。学校や公共施設などで使用されます。
間竿: 一定の長さを測るための竿です。建設現場などで使用されます。
* 釣瓶竿: 井戸などで釣瓶を吊り下げるための竿です。古くから使われている道具です。

竿と棹

舟を漕ぐための道具である「棹（さお）」は、竿と同一の語源を持つ言葉です。形状は異なりますが、どちらも細長い棒状の道具であるという共通点があります。

俗語としての竿

日本語の俗語では、竿の形状が男性の陰茎を連想させることから、「竿」や「肉竿」という言葉が陰茎を意味する隠語として使われることがあります。さらに、この言葉から派生して、昭和時代にはAV男優のような男性機能によって仕事をする人を「竿師」を意味する「サオ師」と呼ぶこともありました。

また、一本の竿（あるいは棒）を通じて関連付けられるという意味から、特定の男性と性行為をしたことがある複数の女性たちのことを「竿姉妹（さおしまい）」あるいは「棒姉妹（ぼうしまい）」と呼ぶことがあります。これは、女性たちが同じ男性と関係を持っていることを示唆する言葉です。なお、「竿姉妹」の対義語として「穴兄弟（あなきょうだい）」という言葉があり、こちらは同じ女性と関係を持っている男性たちのことを指します。

まとめ

竿は、古くから人々の生活に密接に関わってきた道具であり、その用途や意味合いは時代とともに変化してきました。この記事を通して、竿の多面的な側面について理解を深めていただければ幸いです。

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