笑福亭智之介

笑福亭 智之介（しょうふくてい ちのすけ）は、1977年12月3日に兵庫県神戸市で誕生した日本の芸人です。本名は松本敏之（まつもと としゆき）。落語家としてだけでなく、プロマジシャンとしても活動しており、吉本興業に所属しています。

芸への道のり

幼い頃からマジックの世界に強い関心を抱き、少年時代は手品に没頭する日々を送りました。当初はマジシャンになることを目指していましたが、姫路獨協大学へ進学し、落語研究会に入部したことが転機となります。落語研究会で話芸である落語の奥深さに触れ、その魅力の虜となり、落語家を志すようになりました。大学在学中の2年時には、学友杯落語トーナメントで優勝するなど、学生ながらその才能を開花させています。

大学卒業後、上方落語界の重鎮である笑福亭仁智に弟子入りし、「智之介」の高座名を拝命しました。高座名の由来については、師匠の名前から一字もらったとする話をマクラで披露することがありますが、本人はそれが事実ではないと公言しており、これも一種のユーモアとしています。

落語とマジックの融合

智之介の芸の大きな特徴は、落語家としての活動と並行して、プロマジシャンとしても本格的なステージを行っている点です。現在では、落語の高座に加え、タキシード姿でプロマジシャンとしてのステージも披露しており、その二刀流のスタイルは広く認知され、唯一無二の芸風として観客を魅了しています。

かつては、フジテレビの人気バラエティ番組「爆笑レッドカーペット」に、落語家としては唯一の出演者として不定期に登場し、「落語家 初上陸」「落語家 再び上陸」といったキャッチコピーと共に注目を集めました。テレビでの露出を通じて、より幅広い層にその存在を知られるきっかけとなりました。

主な活動歴

プロとしてのキャリアは、2000年に岡山の「よしもと三丁目劇場」での初舞台から始まりました。以降、精力的に活動を展開しており、文化庁の主催する「移動芸術祭」には2001年と2004年の二度にわたり参加するなど、全国各地で話芸を披露する機会を得ています。

また、マジシャンとしての活動も積極的に行っており、2005年には高松のマジックバー「モメントス」にゲスト出演するなど、専門的な場でもその腕前を披露しています。2007年には、ニューヨーク・ブロードウェイで開催された「NY繁昌亭」に参加するなど、海外での公演経験も持っており、その活動の場は国内にとどまりません。

メディア出演と主宰する会

テレビやラジオ番組への出演も多数あります。過去に出演した主なメディアは以下の通りです。

お昼だ ごきげんパラダイス（FMちゃお）
どよーしよっと（西日本放送）
情報てんこもり ラジオでDON（西日本放送）
むかし少年もと少女（ラジオ関西）
吉本落語家全員集合!（毎日放送）
ワイ!ワイ!ワイ!（ヨシモトファンダンゴTV）
都賀川からこんにちは（FMナダ）
姫路お城祭り完全生中継（姫路ケーブルテレビ）
日曜落語 〜なみはや亭〜（ABCラジオ）
丑三つ亭2（毎日放送）
どすた★869（BAN-BANラジオ）
丑三つ昼亭（毎日放送）
仁鶴・裕子の午後の小径（ラジオ大阪）
林家染太のちょっと一息いい時間（FM千里）
* 爆笑レッドカーペット（フジテレビ）

また、地元神戸では「三宮ピーズ寄席」を主宰しており、奇数月に定期的に開催するなど、自身の活動拠点としても力を入れています。これらの活動を通じて、落語とマジックという二つの異なる世界を繋ぎ、独自のエンターテイメントを追求し続けている稀有な存在と言えます。

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