笠戸島

笠戸島（かさどしま）：自然と文化の魅力あふれる離島

概要
笠戸島は山口県の沖に位置し、三日月形の美しい姿をした離島です。この島の名前は、厳島の神が笠を置いたという伝説に由来しています。本土とのアクセスは1970年に竣工した笠戸大橋によって可能になりました。全島が瀬戸内海国立公園に属し、2019年には「みなとオアシスくだまつ☆笠戸島」として登録され、観光資源の一環に位置づけられています。また、2022年公開の映画『凪の島』のロケ地にもなりました。

地形
島は北東から南西に細長く伸びた形状で、面積のほとんどが森林であり、特に林野庁が管理する国有林が505ヘクタールにも及びます。島には主に本浦、江の浦、深浦の3つの集落があります。

公共施設
かつて島には中学校と3つの小学校がありましたが、2013年と2014年にそれぞれ閉校しました。現在は本土にある学校の校区が適用されるため、島内には小中学校は存在しません。
行政機関は下松市役所笠戸島出張所やコミュニティセンターがあり、金融機関として郵便局が設置されています。

産業・観光
笠戸島は古くから造船業が盛んで、現在も新[[笠戸ドック]]が稼働しています。このドックは宇部興産グループの一部で、地域経済に寄与しています。また、1983年にはヒラメ養殖が始まり、「笠戸ひらめ」として広く知られる特産品に成長しました。最近ではトラフグの養殖も行われ、「笠戸のとらふぐ」として人気を集めています。
観光面でも、オープンしたはなぐり海水浴場や家族旅行村、海上遊歩道が整備され、訪れる人々に自然の美しさを提供しています。特に、夕日岬からの景観が素晴らしく、多くの写真愛好家がこのスポットを訪れます。

イベント
笠戸島では年間を通じ、多様なイベントが催されています。例えば、5月には「笠戸島まつり」が行われ、色とりどりのツツジが咲くこの時期には多くの観光客が集まります。また、夏には「深浦管絃祭」や「くだまつ笠戸島マリンイカダレース大会」が開催され、特に後者は全国的に珍しい海上でのいかだレースとして注目されています。同様に、秋には「笠戸の火祭り」、冬には「くだまつ笠戸島アイランドトレイル」など、四季ごとに楽しめる行事が多彩に用意されています。
毎月2回、特産物の即売を行う「プチ海の駅」も魅力的で、新鮮な海産物や地元の野菜が並びます。

交通アクセス
笠戸島へは、JR山陽本線下松駅から防長バスが運行しており、島内の各地点を経由して接続しています。また、県道が島内を走っており、アクセスが便利です。

宿泊施設
宿泊には国民宿舎大城があり、絶景のオーシャンビューと温泉を楽しむことができます。また家族旅行村ではバーベキューや足湯を提供する多目的な施設です。

特別な出来事
2004年には、インドネシアの貨物船が座礁し、多くの人命が失われました。この悲劇を受けて、島民は慰霊碑を設立し、毎年追悼の意を表しています。最近のリニューアルオープンでは、国民宿舎大城が新たな魅力を持ち、訪れる人々に多くの喜びをもたらしています。

笠戸島は、その自然の美しさと文化的な魅力で、訪れる人々に感動を与え続けています。

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