第七号駆潜艇

第七号駆潜艇の概要

第七号駆潜艇（だいななごうくせんてい）は、日本海軍において重要な役割を果たした駆潜艇として知られています。一般的には第四号型駆潜艇の4番艇とされるものの、海軍省の正式な分類では第一号型駆潜艇の7番艇にあたります。1920年代から1940年代にかけて、日本の海軍は防衛戦略の一環として様々な駆潜艇を建造、運用していました。

建造と艦歴

第七号駆潜艇の建造は、1937年10月30日に鶴見製鉄造船株式会社の鶴見工場で始まりました。本艇は当初、仮称艦名として第62号艦で計画され、1938年4月15日に正式に第七号駆潜艇と命名されました。進水は6月10日、竣工は11月20日であったため、ごく短期間で完成したことがわかります。竣工後は大湊防備隊に配属され、日本海軍の一翼を担いました。

1940年11月15日、新たに艦艇類別等級が設けられ、第七号駆潜艇はこの新制度下で再分類が行われ、特務艇から艦艇に位置付けられました。同日には第十一駆潜隊が新編され、駆潜艇第七号はこの編成の一部として活動を開始しました。これにより、第二艦隊第十一根拠地隊に所属し、1941年4月10日には第三艦隊第一根拠地隊に編入されました。

この駆潜艇は、その後も断続的に中国大陸沿岸での監視や哨戒活動を行い、1941年9月までの間、重要な任務に従事しました。10月31日には南遣艦隊第九根拠地隊に編入され、太平洋戦争の緒戦ではボルネオやマレー半島の攻略作戦にも参加しました。また、上陸船団の護衛任務も担うなど、多彩な任務の中でその存在感を示しました。

1942年3月からはペナンを拠点にシンガポール、サバン方面での護衛任務に専念し、1945年4月11日にはカー・ニコバル沖でイギリス軍の航空機による攻撃を受けて沈没しました。沈没後、1945年5月25日に帝国駆潜艇籍から除かれ、第十一駆潜隊や艦艇類別等級別表からも削除されました。

船長と指揮官

第七号駆潜艇には多くの艦長が指揮をしており、艤装員長として宮地美枝大尉（後に少佐）が1938年の初頭に指揮を執りました。その後、中村謙治中佐、鈴木康吉予備大尉、一ノ瀬志朗予備大尉、吉成貞男大尉、山崎五三大尉といった艦長が率いてきました。艦長たちはそれぞれの時期において、艦艇の運用や任務の遂行に尽力しました。

参考文献

言及した情報は、海軍省の内令や海軍辞令公報、書籍など多岐にわたる文献を基にしたものです。日本海軍の駆潜艇の編制や任務の履歴が詳細に記されており、歴史的な視点から見ても貴重な資料となっています。

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