第三回全国基督教信徒大親睦会

第三回全国基督教信徒大親睦会

第三回全国基督教信徒大親睦会は、1883年5月8日から12日の5日間にわたり、東京府の新栄橋教会、浅草会堂、井生村楼といった場所で行われた集会です。この大会は全国のキリスト者が集まり、互いの親睦を深めるとともに、伝道についての話し合いを行うためのものでした。この集まりは日本のプロテスタント信者による、特定の教派を超えた大規模な交流の場となりました。

歴史的背景

この親睦会は、日本各地に存在するキリスト教の指導者たちが2～3年ごとに集まり、互いの信仰について語り合い、情報を交換する場として開かれました。第一回目は1878年に東京の新栄橋教会で開催され、続く第二回は1880年に大阪の梅花女学校で行われました。そして、1883年の第三回目が再び東京で開催されたのです。これには38の教会から代表が参加しました。

1860年代後半から1880年代にかけて、日本では明治のリバイバルと呼ばれるキリスト教の revival（復興）が活発に進展していました。その影響で、会の参加者たちは救霊に対する強い情熱を持ち、信仰を再確認する場ともなりました。特に、参加者は自らの教会に戻り、そこで得た感動を伝道に生かすことが期待されました。このような集会を通じて、広がりを見せたリバイバル運動は、後の日本のキリスト教界において重要な影響を与えました。

参加者の活動

大会の終わった翌週の5月18日と19日、久松座では基督教大演説会が開催され、金森通倫、小崎弘道、J・H・バラなどが講演を行い、合計で約5000人の聴衆が集まりました。翌年にはこの演説会は大説教大会に改称され、浅草の井生村楼で開催されました。

1885年には第四回全国基督信徒大親睦会が京都で開催され、これを機に福音同盟会に改称し、親睦会は新たなフェーズに入りました。教会史家の土肥昭夫は、この集会の意義を述べつつも、教派の統一運動に直結するものではないとしながらも、教会の合同への流れが進むことを指摘しています。

参加者たちの声

この親睦会では、参加者の中から数多くの感動的なエピソードが生まれました。新島襄は、未来に対する強い期待を表し、「十年以内に我が国は基督教国になるであろう」と述べました。また内村鑑三は「空の鳥と野の百合花」という初演説を行い注目を集めました。押川方義は、その演説の中で「基督教に適するものを教ふ」と題して熱弁を振るい、新島襄も大きな感銘を受けたとされています。さらに、韓国の第一号プロテスタント信徒として知られる李樹廷も参加し、朝鮮語での祈祷を捧げたことは特筆すべき出来事です。

プログラム内容

初日 (5月8日火曜日)

• - 祈祷: 新榮會堂（午前9時~10時）
• - 議事: 新榮會堂（午前10時~12時）
• - 歓迎演説: 新榮會堂 津田仙（午後2時~2時半）
• - 各地景況: 新榮會堂

第二日 (5月9日水曜日)

• - 議事: 浅草會堂（午前9時~12時）
• - 演説: 於・井生村樓

(演説内容は多種多様で、様々な教会の信者によるものでした)

第三日 (5月10日木曜日)

• - 議事, 演説: 浅草會堂と井生村樓での議論と発表

第四日 (5月11日金曜日)

• - 聖餐

最終日 (5月12日土曜日)

• - 記念撮影: 対談会後の参加者が集まるイベント

このように、シリーズでおこなわれたこの大会は、日本における基督教の発展に寄与し、その後の教会合同の流れを生む土壌ともなりました。

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