福音同盟会

福音同盟会とは

福音同盟会（ふくいんどうめいかい）は、19世紀後半の明治時代に、日本のプロテスタント諸派が協力して設立した組織です。その設立は、万国福音同盟会の教理基準9ヶ条に準拠しており、各派の連携を強化し、日本のキリスト教界の発展に貢献することを目的としていました。

設立の背景

1872年、万国福音同盟会の精神に基づいて日本基督公会（現在の日本キリスト教会横浜海岸教会）が設立されました。その後、1874年には横浜宣教師会議によって万国福音同盟会の日本支部が結成され、1884年までは宣教師たちの協力と親睦を深めるための日本年会が開催されました。これらの動きが、後の福音同盟会設立の基礎となりました。

組織化と活動

1878年に開催された基督教信徒大親睦会は、1885年の京都での大親睦会において福音同盟会と改称され、組織化されました。この組織化によって、正式に万国福音同盟会に加盟することになりました。1890年代の国粋的反動時代においても、福音同盟会はプロテスタント諸派の結束を維持する上で重要な役割を果たしました。

福音同盟会は、20世紀に入ってからもその活動を続け、二十世紀大挙伝道や『讃美歌』の編纂など、日本のキリスト教史に残る数々の成果を挙げました。これらの活動は、日本のプロテスタント教会全体の発展に大きく寄与しました。

解散と後継組織

1906年の大会において、福音同盟会は教会合同の促進を決議し、その役割を終えることになりました。1911年には、各派団体を構成員とする日本基督教会同盟が新たに設立されました。この日本基督教会同盟が、後の日本基督教連盟、そして最終的には日本基督教団へと発展していくことになります。

まとめ

福音同盟会は、明治時代にプロテスタント諸派が協力して設立した組織であり、その活動は日本のキリスト教界の発展に大きな影響を与えました。その後の組織変遷を経て、現在の日本基督教団へと繋がる重要な歴史的組織です。

参考文献

『日本キリスト教歴史大事典』教文館、1988年
高橋昌郎『明治のキリスト教』吉川弘文館、2003年

関連項目

福音同盟
福音主義論争

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