第二十二号型水雷艇

第二十二号型水雷艇の概要

第二十二号型水雷艇は、日本海軍において重要な役割を果たした二等水雷艇で、特にその同型艦の合計は19隻にのぼります。日本海軍の水雷艇としては最大の隻数を誇り、数々の歴史的な出来事に関与しました。

建造と設計

この艦艇は1889年度の計画に基づき、ドイツのシーシャウ社に2隻が発注されました。初めての2隻は1891年に指示を受け、日本国内でも1隻が建造されました。その後、1896年度に日清戦争を背景に、シーシャウ社にさらなる16隻が発注されました。これらの艦艇にはボイラーにソーニクロフト式水管缶が搭載されており、これにより機関の信頼性が大幅に向上しました。そして、このタイプの水雷艇は建造元にちなみ「シーシャウ型」として知られるようになりました。

戦歴

第二十二号型水雷艇は、数々の戦争に参加しました。特に日清戦争では、第22号と第23号の二隻が重要な役割を果たしました。第22号は、1895年2月に行われた威海衛作戦において第3艇隊の司令艇として出動し、「定遠」と呼ばれる艦に魚雷を命中させるという成功を収めましたが、帰途に座礁してしまい、乗員は陸上に避難する羽目になりました。一方、第23号は第1水雷艇隊の一部として同作戦に参加しました。

その後の歴史においても、日露戦争の際に残る水雷艇たちが参戦。第48号は戦没し、さらに日本海海戦では第34号と第35号が失われました。最終的にこれらの艦艇は大正初期に除籍され、第二十二号型水雷艇はその歴史の幕を下ろしました。

同型艦の詳細

竣工年度や建造所によって、第二十二号型水雷艇は様々な艦船名が付けられました。以下はその一部を示します：

• - 第22号: 1893年8月5日竣工（シーシャウ/小野浜）、1895年戦没。
• - 第23号: 同日竣工、1898年沈没。
• - 第34号: 1900年竣工、1905年戦没。
• - 第48号: 同年竣工、1904年戦没。

これらの艦の多くは、時代の変遷に合わせて除籍されていきましたが、その技術的な発展や戦歴は今でも多くの軍事史学者や艦船愛好者にとって興味深いテーマとなっています。

結論

第二十二号型水雷艇は、日本海軍の艦艇史において重要な位置を占める存在であり、時代の波と共に消えゆく運命にあったとはいえ、その足跡は多くの人々によって語り継がれています。技術の進化と共に進化したこの艦艇たちの物語は、今後も関心を引き続けることでしょう。

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