第二大函丸

第二大函丸の航海の歴史

第二大函丸（だい2たいかんまる）は、1965年に就航し、東日本フェリーが運航していたフェリーです。日本海側の重要な航路であった大間～函館間を結ぶ役割を果たしました。この船は初代の大函丸に続き、近代的なデザインと先進技術を備えていました。

航路就航と初期の機能

第二大函丸は、1965年の7月23日に大間と函館の間で運航を開始しました。この航路は、観光や物流の面で重要であり、特に北海道と本州を結ぶ交通の要所としての役割を持っていました。船の設計には、多様な車両の搭載を念頭に置かれており、その後の機能強化に大きく寄与しました。1968年には、陸上自衛隊のM4中戦車を搭載するための性能調査も実施されるなど、戦略的な利用も行われました。

改造と新たな航路

1971年、その運航が続く中、第二大函丸は売却され、東日本海フェリーに買収されました。この時、船首ランプが閉鎖され、新しい船首構造が取り付けられるなど、大規模な改造が行われました。また、船のデッキ屋根も撤去され、さらなる航行性の向上が図られました。1972年5月より、奥尻航路に就航し、新たな航路としての役割を担うことになりました。

引退後の転身

その後、1983年には第二大函丸は引退することとなりますが、その後の運命は意外な方向に向かいました。船体は青森県の建設業者である高重組に売却され、新たに展開される建設プロジェクトに関与することになりました。福井造船では、船橋以外の上部構造物が撤去され、船体が短縮される大規模な改造が施されました。

1985年1月、第二大函丸は「第三陸奥」として生まれ変わり、サプライボート船型の曳船として関根浜港の建設工事に従事。新たな役割に適応した結果、長い航海の歴史を経て新たな命を与えられました。これにより、第二大函丸はただのフェリーではなく、地域の発展に貢献する重要な存在として再評価されることとなります。

まとめ

第二大函丸は、ただの船としての機能に留まらず、その運航を通じて地域社会や物流システムに多大な影響を与えていました。船としての旅路を経て、最終的に建設作業という新たな使命を帯びることで、その存在価値を再確認されています。日本の海洋交通の一部として重要な役割を果たし続けたこの船の歴史は、地域の発展と連携のシンボルともいえるでしょう。

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