第二次ピーターズバーグの戦い

第二次ピーターズバーグの戦い

第二次ピーターズバーグの戦いは、南北戦争における重要な戦闘の一つです。この戦いは1864年の6月15日から18日の間に行われ、北軍のユリシーズ・グラント大将が南軍のロバート・E・リー将軍率いる北バージニア軍がピーターズバーグを強化する前に、同市を奪取しようと試みました。南軍の指揮官はP・G・T・ボーリガードでしたが、部隊は数的に劣り、さらに指揮官間の協力が欠如していたため、北軍の4日間にわたる猛攻を受けながらも防衛を維持しました。最終的に南軍の援軍が到着し、北軍は作戦を失敗に終わらせ、これにより10か月に及ぶピーターズバーグ包囲戦が幕を開けることとなりました。

戦闘の背景

この戦いの背景には、1864年6月9日に起きた第一次ピーターズバーグの戦いがあります。この時、北軍は南軍の守るディモック線に攻撃を仕掛けましたが、臆病な指揮により失敗しました。グラントはその後、リー軍の供給路を断つためにピーターズバーグに焦点を当て、迅速な攻撃を計画しました。彼は、市の占領が成功すれば南軍に対する大きな優位性を得られると理解していました。

6月14日、グラントは指揮官バトラーに命じて、再度の攻撃を試みるための部隊を準備させます。ボールディ・スミス少将が率いる第18軍団が参加し、16,000名の兵力で進撃を開始しました。しかし、南軍はその時点で依然としてディモック線を固守しており、支配を強化するための時間を得ていました。

戦闘の経過

6月15日

15日の戦闘は、スミス少将が指揮する北軍がアポマトックス川を渡って攻撃に踏み切ったことから始まりました。南軍の予想外の抵抗に遭遇した師団は進行の遅れがちな状況の中、散兵線を展開し、南軍をいくつかの重要な拠点まで後退させました。ただし、スミスは進撃のチャンスを最大限に活かすことができず、適切なタイミングでの攻撃指示ができなかったため、夜明けまでの再攻撃を待つことに決めました。

6月16日

16日、ボーリガードは防衛を強化し、約14,000名が集結しましたが、北軍の50,000名の前に立ち向かうには不十分な数でした。この日は、ハンコックの指揮の下で北軍が再度攻撃を開始しましたが、南軍は巧みに防御を整え、北軍に大きな損害を与えました。

6月17日

17日は北軍の連携が取れず、各部隊の攻撃がバラバラに行われ、南軍に有利な形を生み出してしまいました。そのため、北軍の攻撃は効果が薄く、依然として南軍が優位を保つ形となりました。ボーリガードの防御陣地は強化され、南軍は新たな防衛線を構築することに成功しました。

6月18日

戦闘の終焉を迎えた18日、南軍にはリー軍からの支援が到着し、ボーリガードは大幅に兵力を増強されました。北軍は67,000名に達するも、攻撃は失敗に終わり、北軍にとっては苦い結果となりました。攻撃が続く中、北軍は大きな損失を被り、一度も南軍を決定的に破ることはできませんでした。

戦いの結果

この戦闘の結果、北軍は大きな損失を被り、最終的に何の戦果も得ることなく、包囲戦の局面へと進むことになりました。北軍の損失は11,386名、中でも戦死者は1,688名を数え、南軍も4,000名以上の死傷者を出しました。この戦闘を経て、リー軍が到着し北軍の包囲線が敷かれることを許すことで、長期的な戦いが始まることとなったのです。

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