北バージニア軍

北バージニア軍の歴史と構成

北バージニア軍（Army of Northern Virginia）は、南北戦争における南軍の主力部隊であり、アメリカ連合国北バージニア軍管区（Department of Northern Virginia）に所属しています。この軍は多くの戦闘で北軍のポトマック軍と直接対峙し、重要な戦局に影響を及ぼしました。

結成の背景

「北バージニア」という名称は、その活動地域を示しています。当時の南軍の多くの部隊は元々、その所在地域を名称にしていました。1861年6月20日、全ての部隊が統合され、当初はポトマック軍として設立されました。7月にはシェナンドー軍とハーパーズ・フェリー小軍管区の部隊が加わり、1862年3月14日に軍の名称も北バージニア軍に変更されました。リーダーのロバート・E・リーが軍司令官に就任した1862年6月1日以降、この名前が正式に使われました。

構成と歴史

北バージニア軍は、バージニア州だけでなく、ジョージア州、テキサス州、アーカンソー州などからも部隊を含む多州の連隊を有しました。その中でも特に有名だったのはテキサス旅団で、いくつかの連隊から構成され、特にゲティスバーグの戦いでは重要な役割を果たしました。1861年から1865年の間に北バージニア軍は数度の再編成と規模の変動を経験しました。

ボーリガード司令官の短い任期

北バージニア軍は最初、P・G・T・ボーリガードが指揮していましたが、短期間の任期でした。彼の任期中に軍旗が定められ、この旗は後に全軍に採用されることになりました。ボーリガードが指揮を譲ると、ジョセフ・ジョンストンがその後任となりました。

ジョンストン司令官の足跡

ジョンストンはポトマック軍とシェナンドー軍の統合によってその指揮を任され、第一次ブルランの戦いでの勝利に導きました。彼は1861年10月22日に北バージニア軍管区を正式に設立し、三つの小軍管区からなる部隊を指揮しました。1862年春にはノーフォーク軍管区や半島軍管区が統合され、北バージニア軍は拡大しました。彼は戦線で重傷を負ったため、グスタヴス・ウッドソン・スミスが臨時の指揮官となるが、すぐにリーが新たな司令官として就任します。

リー司令官時代の指導

リーは1862年6月1日に軍司令官に就任し、指揮官としての2人の部下、ジェイムズ・ロングストリート中将とストーンウォール・ジャクソン中将を有しました。彼は北バージニア軍を3個軍団に再編成し、西部戦線で重要な勝利を収めます。その後も数度にわたって組織変更が行われ、特に1863年のゲティスバーグの戦いでは、この軍の兵力は75,054人に達し、多くの大砲も動員されました。

降伏と解散

1865年4月9日、リーはアポマトックス・コートハウスにおいて北軍への降伏文書に署名し、これにより北バージニア軍は終戦を迎えました。リーは翌日、部隊への告別の辞を発表し、北バージニア軍は正式に解散しました。

北バージニア軍は戦争を通じて多くの戦闘に参画し、数多くの指揮官のリーダーシップのもとで南軍の戦力を支える重要な存在でありました。軍の編成は流動的であり、時代とともに変化しましたが、戦場での勇気と献身は今なお語り継がれています。

もう一度検索