第百三十三国立銀行

第百三十三国立銀行：滋賀銀行の源流

第百三十三国立銀行は、現在の滋賀銀行の前身にあたる、明治時代に設立された銀行です。1879年（明治12年）4月、第六十四国立銀行から分離・独立する形で、資本金10万円をもって滋賀県彦根市銀座町に開業しました。設立時の頭取は彦根藩士族の伊関寛治、取締役兼支配人には後に日本生命を創業する弘世助三郎が就任しました。その後、株式会社百三十三銀行と改称しています。

八幡銀行との合併と滋賀銀行への改称

第百三十三銀行は、近江八幡市に本拠を置く八幡銀行と、滋賀県内において互いに覇を競う有力行でした。当時、政府は一県一行政策を推進しており、滋賀県においては県庁所在地である大津市に有力行が存在しない状況でした。このような背景から、日本銀行の強力な勧奨のもと、両行は合併することとなり、同時に本店を大津市へ移転し、滋賀銀行と改称しました。合併協議の際、第百三十三銀行は当初、本店を彦根市に置くことを主張しましたが、最終的には受け入れられませんでした。しかし、合併が破談となった場合、八幡銀行が単独で本店を大津に移転し、県内における優位性を確立する可能性があったため、最終的に合併を受け入れる決断に至りました。この合併により、新たな滋賀銀行が誕生し、現在に至るまで滋賀県の金融を支える重要な役割を果たしています。

沿革

1879年（明治12年）4月：滋賀県彦根市にて開業。
1899年（明治32年）2月：営業満期国立銀行処分法により、百三十三銀行と改称。
1901年（明治34年）11月：彦根商業銀行と合併。
1927年（昭和2年）12月：高島銀行を買収。
1928年（昭和3年）12月：寺庄銀行と合併。
1929年（昭和4年）5月：淡海銀行を買収。
1933年（昭和8年）10月：八幡銀行と合併し、滋賀銀行と改称。

関連項目

国立銀行

もう一度検索