第1回参議院議員通常選挙

第1回参議院議員通常選挙は、1947年 4月20日に実施されました。これは日本国憲法の施行に伴い、新しく設けられた参議院の初めての選挙であり、全国民がその選挙権を行使する機会となりました。この選挙は、多くの日本の政治体制の変化を示す象徴的な出来事でもあります。

概要

日本国憲法第46条には参議院議員の改選に関する規定があります。この選挙で選ばれた議員は、第1期参議院議員としての役割を担うこととなります。選挙結果に基づき、当選者はその順序によって上位当選者と下位当選者の2つのグループに分けられました。上位当選者は6年間の任期を持ち、下位当選者は3年間の任期となります。このように、最初の選挙で全議席が選出されるという新しい制度が確立されました。

岐阜県選挙区においては、定数が2名で候補者も2名しかいなかったため、無投票当選となりました。この場合、どちらが上位当選者になるかをくじ引きで決定するという異例の状況が生じました。

選挙データ

内閣と選挙日程

- 内閣: 第1次吉田茂内閣（第45代）
- 公示日: 1947年 3月20日
- 投票日: 1947年 4月20日
- 改選数: 250議席

- 地方区: 150（上位75名は6年、下位75名は3年）
- 全国区: 100（上位50名は6年、下位50名は3年）

選挙制度

- 地方区: 中選挙区制

- 2人区: 25
- 4人区: 15
- 6人区: 4
- 8人区: 2

- 全国区: 大選挙区制、100名

投票方法

この選挙では、秘密投票、単記投票、2票制が採用されました。選挙権を持つのは、満20歳以上の日本国民です。当初は、特定の条件を満たさない者には選挙権が制限されていましたが、参議院議員選挙法の改正に伴い、これらの制限が撤廃されました。また、被選挙権は満30歳以上の日本国民に与えられました。

結果と影響

当選者は合計577名であり、地方区と全国区で分けて選ばれました。地方区の投票率は約61.12%、全国区は60.93%と高い数値を記録しました。結果として、各政党が当選者を含む政治構成が形成され、民主主義が深化していく基盤が整いました。

この選挙の結果は、その後の政治情勢に大きな影響を与え、参議院という新しい政治機関が日本の議会政治に重要な役割を果たすことを予感させるものでした。選挙後、初回の国会が1947年5月に開かれ、多くの政治的な議論や選挙結果を受けた施策が展開されていくこととなります。これにより、日本の敗戦後の民主化の流れがさらに強まり、政党の役割と議会制度のあり方についての議論が深まることとなりました。

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