第1回選抜中等学校野球大会

第1回選抜中等学校野球大会

第1回選抜中等学校野球大会は、1924年4月1日から5日まで愛知県名古屋市の山本球場で行われた歴史的な大会です。この大会は、選抜中等学校野球大会の初回として位置づけられ、後の全国大会の基礎となりました。当日は開場が午前3時から行われ、午前9時に開会式が盛大に挙行されました。

開会式の様子

入場式では各校の選手たちが整列し、主催者である大阪毎日新聞社からの挨拶がありました。また、大会の象徴である紫紺の大優勝旗の納入も行われ、特別に招かれたいとう呉服店少年音楽隊が演奏を披露しました。この音楽隊は後に東京フィルハーモニー交響楽団として名を馳せることになります。

一回限りの特別な開催

この第1回大会は名古屋市の山本球場で行われたもので、甲子園大運動場（後の甲子園球場）がその年の7月に完成したため、翌1925年からは甲子園球場が選抜大会の舞台として使用され始めます。そのため、第1回選抜中等学校野球大会は甲子園球場以外で開催された唯一の大会として特別な位置づけを持つことになりました。

試合の進行

大会初日の第1試合は、愛知一中と立命館中学校の対戦です。この対戦前には、川崎卓吉がモーニング姿で始球式を行い、大会第1球を見事に投じました。選手たちの熱い戦いに期待が高まる中、各チームは強豪校として名を馳せることになる選手たちが揃い、会場は興奮に包まれました。

出場校と試合結果

大会には多くの学校が参加し、熾烈な戦いが繰り広げられました。試合結果は公式に記録され、後にファンや関係者の間で語り継がれる伝説の一部となっています。

大会の特記

1988年までは本塁打は参考記録扱いでしたが、1989年に公式記録として認められることとなりました。この改定により、第1回大会での本塁打も公式記録として残ることになります。大会出場選手の中でも特に注目を集めたのが、森茂雄選手（松山商）です。彼はその後の野球界で活躍し、名選手として知られるようになります。

関連情報

第1回選抜中等学校野球大会は後の全国中等学校優勝野球大会に大きな影響を与え、今日に至るまで多くのファンに親しまれています。公式サイトなどでは当時の記録や出場チームの成果を確認することができ、各校の歴史を知る大きなチャンスとなっています。特に名門・高松商業学校の軌跡を振り返ると、その栄光の歴史がいかに築かれたかがわかります。この初回大会は、単なるスポーツイベントを超え、多くの人に愛される文化的な歴史の一部として位置づけられています。

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