第1軍団 (アメリカ陸軍)

第1軍団について

第1軍団、通称「America's Corps」は、アメリカ陸軍に属する軍団の一つであり、陸軍総軍の指揮下に位置します。この軍団は、環太平洋地域におけるアメリカ陸軍の活動を監督し、必要に応じてその指揮を執る任務を担っています。その司令部はワシントン州フォート・ルイスに設置されており、平常時には予備役の訓練や管理も行っています。現在の指揮官はザビエル・T・ブランソン中将です。

歴史

第1軍団の歴史は、アメリカ南北戦争の際に初めて創設されたことに始まります。これまでの間に何度も解散と再編成を繰り返してきたため、一貫した歴史を持つわけではありません。1898年の米西戦争に参加したほか、第一次世界大戦や第二次世界大戦にも関与しました。特に第二次世界大戦においては、太平洋の島々で日本軍との激しい戦闘を展開し、日本占領時には司令部を京都に置くなどしました。戦後は朝鮮戦争に参戦しましたが、それ以降は実戦から逸れ、予備役の訓練に注力しながら、ソ連との戦争に備えました。冷戦終結後も予備役訓練の任務を続け、湾岸戦争では多くの予備役部隊を派遣しました。

任務と編制

第1軍団は、主に環太平洋地域において責任を持っており、危機が発生した際には太平洋軍の直轄下で統合任務部隊として機能することが求められます。また、韓国と日本の防衛に関する作戦計画も整えており、さらにはフィリピンやタイの防衛、低強度紛争への介入、人道的援助活動、大量難民の対応といった非戦闘ミッションの準備も行っています。軍団の人員は約44,000人に達しています。

米軍再編との関連

第1軍団の司令部は、米軍再編の一環として神奈川県の陸軍キャンプ座間への移転が予定されています。この移転に向けた準備として、すでに前方展開司令部が座間に設置されています。移転後は、韓国駐留陸軍部隊を含む多くの西太平洋地域の陸軍部隊の指揮を担うことになる見込みで、さまざまな再編案が検討されていますが、具体的な計画はまだ確定していません。

編制

2012年10月には、第1軍団内に第7歩兵師団が再編成され、もともと軍団に属していた第2歩兵師団の旅団名称が引き継がれています。以下は、現在の編制に含まれる主な部隊です：

• - 在日米陸軍（前方）
• - 第7歩兵師団
• - 第2歩兵師団第2ストライカー旅団戦闘団
• - 第2歩兵師団第3ストライカー旅団戦闘団
• - 第16戦闘航空旅団
• - 第17野戦砲兵旅団
• - 第555工兵旅団
• - 第201戦場監視旅団
• - 第25歩兵師団
• - 第11空挺師団
• - 第593兵站コマンド
• - 第42憲兵旅団
• - 第62医療旅団

このように第1軍団は、長い歴史と多様な任務を持つ部隊であり、今後もアメリカ軍における重要な役割を果たし続けることでしょう。

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