第10期棋聖戦 (将棋)

第10期棋聖戦

第10期棋聖戦は、将棋の主要タイトル戦の一つである棋聖戦の第10回大会として、1967年度前期に開催された重要な棋戦です。具体的な開催期間は1966年11月19日から1967年7月24日にかけてであり、この期間を通じて将棋界の新たな棋聖が決定されました。

大会構成

本棋戦は、多くの棋士が参加する予選段階から始まり、最終的にタイトル保持者と挑戦者が戦う五番勝負へと至る、段階的な構成をとっていました。

一次予選

プロ棋士の中でも若手や下位の棋士を中心に多数が参加する最初の関門です。本戦出場を目指すための第一歩であり、多くの熱戦が繰り広げられました。第10期棋聖戦における一次予選は、イ組、ロ組、ハ組、ニ組の四つのブロックに分かれて行われ、それぞれのブロックを勝ち抜いた棋士が次の二次予選へと駒を進めました。

二次予選

一次予選を突破した棋士に加え、一部シードされた棋士も加わり、よりレベルの高い対局が行われるステージです。第10期棋聖戦の二次予選は、1組から8組までの合計八つのブロックで構成されており、ここでも熾烈な勝ち抜き戦が行われました。二次予選を通過した棋士は、いよいよタイトル挑戦者決定トーナメントである本戦への出場権を獲得します。

本戦

二次予選を勝ち上がった棋士と、棋界のトップ棋士たちがシードされて参加する、挑戦者決定トーナメントです。このステージを勝ち抜いた一人の棋士だけが、当時の棋聖に挑戦する権利を得ることができます。本戦は、最高峰の将棋が展開される見どころの多いステージであり、多くのファンの注目を集めました。

五番勝負

棋聖戦の最終局面に位置する、タイトル保持者と挑戦者によるシリーズ戦です。五局制で行われ、先に三勝を挙げた方がその期の棋聖となります。第10期棋聖戦の五番勝負は、当時の棋聖であった大山康晴と、本戦を勝ち上がって挑戦者となった山田道美八段の間で戦われました。

最終結果

注目の五番勝負は、挑戦者である山田道美八段が、当時の第一人者である大山康晴棋聖を相手に3勝1敗という見事な成績で勝利を収めました。この結果、山田道美八段が第10期棋聖のタイトルを獲得し、自身初の棋聖位に就きました。

第10期棋聖戦は、予選から本戦、そしてタイトルをかけた五番勝負に至るまで、多くの棋士の挑戦と激闘を経て、最終的に山田道美八段が新たな棋聖となるという歴史的な結末を迎えた大会でした。大会の詳細な記録や関連情報については、脚注や外部リンクとして示されている資料を参照することで、より深く理解することができます。

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