第16師管

第16師管の概要

第16師管（だいじゅうろくしかん）は、日本陸軍が1907年から1940年までの間に存在した管区です。この管区は、全国に存在した18あるいは14の師管の一つとして位置づけられ、司令部は京都に設置されていました。また、1940年には「京都師管」と改称されたのが特徴です。

師団と師管の関係

第16師管は、同番号の第16師団と密接に関連していました。第16師団に所属する兵士は第16師管の戸籍を持つ男子から徴集されることが原則でした。これにより、徴兵された兵士は第16師団に配属されることが期待されました。ただし、近衛師団など独自の師管を持たない部隊には全国の師管から兵士が送られ、また、植民地にいる部隊にも各師管から兵士が振り分けられていました。1921年には、第16師団が5425人の現役兵を徴募する計画があり、近衛師団には108人、台湾守備隊には87人が割り当てられました。

第16師管の区域の変動

第16師管の区域が最初に定められたのは1907年のことです。この年、陸軍の増設に伴い、最新の管区表が策定され、第16師管が設けられました。範囲は、京都府の南部、奈良県、滋賀県、三重県の伊賀地方、一部の福井県を含んでいましたが、期間が進むにつれて区域に若干の変化が生じました。

1915年の改訂

1915年には、陸軍の管区が再編成され、福井県の西端と京都府の一部が他の師管に移管されました。この際、山城地方のみが第16師管に残ることになり、連隊区の境界線にもいくつかの変更が見られました。

1924年と1925年以降の状況

1924年には、旅管が廃止される改定がありましたが、そこまでの区割りにはさほどの変更は行われませんでした。しかし、1925年には宇垣軍縮によって第16師管が再び改編され、京都府、奈良県、三重県の大部分、さらに滋賀県南部の一部が管轄されるようになりました。

最終段階：1940年の改称

1940年7月、改定された陸軍管区表により第16師管は京都師管に名称変更されました。この変更により、京都師管は新設される予定の第53師団のもとに統合されることになりましたが、実際には当時第16師団が戦線から戻っていたため、新師団の編成は翌年に延期されることとなりました。

戦争の影響により、1945年4月にはさらに「京都師管区」と改称され、同年8月の敗戦を迎えることとなります。これにより、第16師管の歴史は幕を下ろしました。

参考資料

• - 『公文類聚』国立公文書館デジタルアーカイブ
• - 『官報』国立国会図書館デジタルコレクション
• - 防衛庁防衛研修所戦史部『陸軍軍戦備』（戦史叢書）

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