第17回スーパーボウル

第17回スーパーボウルについて

1983年1月30日、カリフォルニア州パサデナのローズボウルで行われた第17回スーパーボウルは、アメリカン・フットボール界の一大イベントとなりました。この大会は、AFCチャンピオンのマイアミ・ドルフィンズとNFCチャンピオンのワシントン・レッドスキンズの対決です。最終的に、レッドスキンズが27-17でドルフィンズを下し、見事に初のスーパーボウル制覇を果たしました。

試合前の経緯

この大会は、初めてジャンボトロンが設置されたスーパーボウルでもあり、観客にとっても新しい試みの一つでした。また、1979年のオーナー会議で開催地が決定されたことも、特筆すべき点です。しかし、特にこのスーパーボウルに至るまでの背景として、1982年に起きた選手会のストライキがあります。このストライキにより、試合数が16から9に減少し、プレイオフの進出方法が変更されるなど、大きな影響がありました。

ワシントン・レッドスキンズの快進撃

レッドスキンズは前年度のスーパーボウルに敗れて以来、2回目の出場を果たしました。このチームは、ジョー・ギブスヘッドコーチの指導の下、素晴らしい成績を残しました。レッドスキンズは、ストライキによる短いシーズンをリーグ最少失点で締めくくり、NFCでのプレイオフに進出したのです。

特に、QBのジョー・サイズマンは、パス252回中161回成功させ、2033ヤードを投げ、13タッチダウンを記録しました。また、ジョン・リギンズは、スーパーボウル記録となる166ヤードを走り、MVPに選ばれました。オフェンスラインには「ホグス」という愛称がつくほどの強力な面々が揃い、攻撃を全面的に支えていました。彼らは、パスを成功させるだけでなく、ランプレーでも大いに貢献しました。

マイアミ・ドルフィンズの挑戦

一方のドルフィンズは、ストライキの影響で7勝2敗という厳しいレギュラーシーズンを乗り越えてのプレイオフ進出でした。彼らの守備は非常に強力で、「キラー・ビー」と呼ばれる選手たちが集結していました。特に、プロボウル選出のDT・ボブ・バウムハウワーが率いた守備陣は驚異的な働きを見せ、パスヤードにおいてリーグ最少の1,027ヤードしか与えませんでした。

ドルフィンズの攻撃は、QBデビッド・ウッドリーが司るパス攻撃がやや精彩を欠いていたものの、ランプレーでは効果的でした。特に RBアンドラ・フランクリンが強力なランを見せ、チームの攻撃を引っ張りました。

試合展開

試合はドルフィンズが第1クォーターで先制し、早速7-0とリードします。しかし、レッドスキンズも反撃し、モーズリーのフィールドゴールで17-13と点差を縮めます。第4クォーターの残り10分、リギンズが驚異的な突破力を見せて43ヤードのタッチダウンランを決め、試合の流れを一変させます。その後、レッドスキンズは、追加のタッチダウンを獲得し、最終的に27-17で勝利しました。

結果

この結果、レッドスキンズはスーパーボウルを制することになり、同時に1942年以来のチャンピオンとなりました。試合後、ジョー・ギブスはロッカールームでロナルド・レーガン大統領から電話で祝福され、その栄誉を称えられました。

この第17回スーパーボウルは、多くの憶測や興奮を呼び起こし、アメリカン・フットボールの歴史において記憶に残る試合となりました。

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