第175回国会

第175回国会の概要

第175回国会は、2010年7月30日に始まり、8月6日に終了した臨時の国会です。その会期はわずか8日間であり、特に第22回参議院議員通常選挙の結果をうけて、与党と野党の勢力図が大きく変わったことが特徴です。選挙の結果、野党が多数を占め、国会の運営に影響を与えました。

会期中の重要な出来事

第175回国会では、主に予算の評価が取り扱われました。前回の第174回国会では、菅直人政権下での予算委員会が開催されなかったため、野党の要求に応じて衆参両院で予算委員会がそれぞれ2日間開かれました。これにより、現在の政治状況に対する理解を深めるための重要な機会となりました。

国会の議長の選出に関しては、野党から議長を選出すべしとの提案がありましたが、これには支持が集まらず、慣例に従って民主党から西岡武夫が議長に、自由民主党から尾辻秀久が副議長に選出されました。しかし参議院の運営委員長は自由民主党の鈴木政二が就任し、ここでの運営権は野党側に移りました。

法律の成立

国会では、年金や健康保険関連の法律も議論されました。特筆すべきは、2010年9月に設置が満了となる年金・健康保険福祉施設整理機構の解散を、2年延長する議員立法が成立したことです。また、国会議員が在職していない期間に応じた歳費の返納を可能にする改正歳費法も通過しました。これにより国会議員の透明性がさらに高まることが期待されました。

会期前の様子

この国会の召集前、特に注目されたのは7月11日に行われた第22回参議院議員通常選挙で、この選挙によって与党である民主党と国民新党が大きな敗北を喫し、野党が多数を占める状況となりました。7月12日には、国民新党が社会民主党への院内会派の結成を申し入れましたが、結成は見送りとなりました。

国会の進行

国会の召集日は7月30日に設定され、この日には参議院本会議が開かれ、議長選挙と副議長選挙が行われました。議長には西岡武夫、副議長には尾辻秀久が選出され、正式に国会がスタートしました。続けて、8月2日から3日にかけて衆議院で初の予算委員会が開催され、続く8月4日から5日には参議院での予算委員会も開かれました。そして、8月6日には国会が閉会し、国会の動きが一段落しました。

まとめ

全体を通じて、第175回国会は日本の政治状況が変化していく過程で、重要な法律が成立し、予算が評価されるなど、政治的活動が活発であったことが見受けられます。また、この国会を背景に、今後の政治の流れを占う意味でも大きな意味を持つ会期となりました。

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