第18回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会

第18回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会

1988年3月26日から30日まで、神戸市のワールド記念ホールで行われた第18回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会は、特に記憶に残る大会となりました。この大会の男子部門では能代工業高校が2年連続で優勝を果たし、女子部門では名古屋短期大学付属が初めて栄冠を手にしました。

大会の背景と特異性

今大会は、当年の夏に兵庫県で行われるインターハイのリハーサルも兼ねていたため、例年この大会が実施される代々木第二体育館ではなく、新たに神戸市のワールド記念ホールが会場に選ばれました。この変更は、より広い観客が入れることを期待しての選択でした。

試合には28校が出場し、多くの選手が高校卒業後、高等教育機関や実業団でのキャリアを目指している中、特に3年生は秋の国体を経て新たなチームへと切り替わる時期を迎えます。このため、大会後期には新たなチーム作りが進行し、選手たちには厳しい練習環境が求められました。このような背景から、次回の第19回大会からは大会の開催時期が従来の3月から12月末に変更されました。

試合結果の詳細

男子部門

男子の試合では、能代工業が圧倒的な強さを見せつけ、決勝戦でも北陸を相手に75-67で勝利しました。準決勝では新潟工業を95-53という大差で下し、3位決定戦では新潟工業が仙台第二を60-45で下しました。

• - 準々決勝では、能代工業が興誠に117-64で圧勝し、仙台第二が市立船橋を76-61で倒すといった展開がありました。準決勝は興味深く、北陸が仙台第二を68-47で退けました。

女子部門

女子部門では、名古屋短期大学付属が決勝で星城を86-61で下し、初優勝を飾る感動的な瞬間がありました。準決勝では名古屋短期大学付属が富岡に77-60で勝利し、星城が市立沼津を66-51で破りました。

• - 準々決勝では、富岡が夙川学院に101-61で勝ち、名古屋短期大学付属が中村学園女子に勝利するなど、女子の試合も盛り上がりを見せました。

大会ベスト5

大会のベスト5には、男子部門からは能代工業の三浦祐司選手や佐々木暢選手など、優れた選手たちが名を連ねました。女子部門では名古屋短期大学付属から川島由美選手が選ばれ、彼女の活躍が特に評価されました。

• - 男子ベスト5:

- 三浦祐司 (能代工業、2年生)
- 佐々木暢 (能代工業、2年生)
- 佐古賢一 (北陸、2年生)
- 村越直幸 (新潟工業、2年生)
- 阿部理 (仙台第二、2年生)

• - 女子ベスト5:

- 川島由美 (名古屋短期大学付属、2年生)
- 竹内高美 (名古屋短期大学付属、1年生)
- 村上睦子 (星城、2年生)
- 加藤貴子 (富岡、1年生)
- 秋元恵 (市立沼津、年齢無記載)

公式記録

この大会は日本の高校バスケットボールにおいて重要な歴史を刻んでおり、特に選手たちにとっては成長の場であったと言えるでしょう。大会の記録は朝日新聞縮刷版1988年3月号に残されています。大会を通じて、多くの若きバスケットボール選手たちの未来への第一歩が踏み出されたのです。

もう一度検索