第18期順位戦

第18期順位戦と第23期名人戦

1964年度（具体的には1963年6月から1964年3月にかけて）は、日本の将棋界において重要な期間でした。この年度に開催された「第18期順位戦」は、将棋界の最高位タイトルである名人位への挑戦者を決定するための公式予選棋戦として実施されました。そして、この順位戦を勝ち抜いた棋士が、当時の名人位保持者との間で「第23期名人戦」七番勝負を戦いました。

第23期名人戦七番勝負の行方

第23期名人戦の挑戦者決定後、いよいよ七番勝負が幕を開けました。このシリーズでは、名人位を守る立場の大山康晴名人と、順位戦を勝ち抜いてきた二上達也八段が相まみえました。両者による最高峰のタイトルを巡る戦いは、非常に見応えのあるものとなりましたが、最終的には大山名人が4勝2敗で二上八段を下し、見事に名人位を防衛しました。これにより、大山名人の傑出した実力が改めて証明される結果となりました。

第18期順位戦の仕組みと昇降級規定

1963年6月から1964年3月にかけて行われた第18期順位戦は、参加棋士がその実力に応じて複数のクラスに分けられ、それぞれが年間を通じてリーグ戦を戦う形式で行われました。この順位戦での成績は、次期名人戦の挑戦者選出だけでなく、棋士自身のクラス維持や昇級、あるいは降級に直結するため、参加者にとっては一年間の重要な活動の場となります。第18期においては、各クラスにおいて以下のような昇級および降級に関する明確な規定が設けられていました。

A級: このクラスは順位戦の中で最も格式の高い最上位クラスです。ここでリーグ戦を首位で終えた棋士1名だけが、名人挑戦者として名人戦七番勝負に出場する権利を得られます。一方で、A級のリーグ戦で下位に終わった2名の棋士は、翌年度のB級1組へと降級が決定します。

B級1組: A級に次ぐ位置づけのクラスです。このクラスで上位2名の成績を収めた棋士は、念願のA級へと昇級することができます。A級昇級は名人挑戦への大きな一歩となるため、多くの棋士がこのクラスでの上位を目指します。しかし、下位に沈んだ棋士1名は、B級2組への降級を余儀なくされます。

B級2組: B級1組の下位に位置するクラスです。ここでは、好成績を収めた上位2名の棋士がB級1組への昇級権を獲得します。一方で、このクラスの下位3名の棋士に対しては「降級点」が付与される規定となっていました。降級点の累積は、将来的なクラス陥落に繋がるため、降級点の回避も重要な目標となります。

C級1組: B級2組の下のクラスです。このクラスで上位2名の棋士は、翌年度のB級2組へと昇級するチャンスを得られます。C級1組でも降級点制度が運用されており、リーグ戦で下位に終わった棋士1名に降級点が付与されることになっていました。

* C級2組: 順位戦における最も下のクラスです。このクラスで上位3名の棋士は、C級1組への昇級を果たせます。C級2組でも降級点の規定があり、下位3名の棋士に対して降級点が付与されるため、昇級争いだけでなく残留争いも厳しいクラスでした。

このように、第18期順位戦は各クラスにおいて明確な目標と厳しい規定が存在し、参加する全ての棋士が一年を通じて真剣な勝負を繰り広げ、その結果が名人戦の挑戦者を生み出し、またそれぞれの棋士の将来のキャリアを左右する重要な棋戦でした。

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