第19装甲擲弾兵旅団 (ドイツ連邦陸軍)

第19装甲擲弾兵旅団「ミュンスターラント」

第19装甲擲弾兵旅団「ミュンスターラント」（Panzergrenadierbrigade 19, "Münsterland"）は、ドイツ連邦陸軍の旅団の一つでした。第7装甲師団の隷下にあり、旅団司令部をアーレンに置き、ミュンスター行政管区一帯に部隊を展開していました。

歴史

第2次編制

1959年2月27日から3月1日にかけて、連邦国防担当大臣の発令に基づき、第3軍団内で編成準備が始まりました。同年7月1日にはアーレンに移転し、ヴェストファーレン兵営が完成しました。1960年には最初の戦闘射撃訓練が実施され、1961年には第203装甲擲弾兵大隊が編入されました。1962年には北大西洋条約機構（NATO）の指揮系統に組み込まれ、同年4月には第194戦車大隊にM48戦車が配備されました。同年10月にはキューバ危機に基づき、フランスのムルムロン演習場に配置されましたが、事態は早期に解決しました。

1963年にはイギリスのウェールズで演習を実施し、1964年には旅団長就任宣誓式が挙行されました。1967年にはレオパルト1戦車やM109G自走榴弾砲の配備が開始され、1968年には洪水災害に出動しました。1969年には「グロッサー・ロッゼルスプリュンク演習」に参加しました。

陸軍第2次編制期の旅団隷下部隊は以下の通りでした。

旅団司令部中隊
第191装甲擲弾兵大隊
第193装甲擲弾兵大隊
第194戦車大隊
第195装甲砲兵大隊
第190駆逐戦車中隊
第190装甲工兵中隊
第190補給中隊
第190整備中隊
第190装甲偵察中隊

第3次編制

1970年、第192装甲擲弾兵大隊は第15郷土防衛団隷下となりました。1971年にはイギリス軍主導のキーストーン演習に参加し、第190特殊武器防護中隊が改編されました。1972年には第191装甲擲弾兵大隊と第193装甲砲兵大隊にマルダー歩兵戦闘車が装備されました。1973年には補給大隊が解隊され、旅団直轄部隊として整備中隊と補給中隊に分割されました。1975年には欧州連合軍最高司令官がテルクテを訪問し、1977年には第193装甲擲弾兵大隊と第194装甲擲弾兵大隊がカナダで訓練を実施しました。

第4次編制

1980年に陸軍第4次編制での再編成が行われ、第191装甲擲弾兵大隊が第192装甲擲弾兵大隊となりました。陸軍第4次編制期の隷下部隊は以下の通りでした。

旅団司令部中隊
第191装甲擲弾兵大隊
第193装甲擲弾兵大隊
第194戦車大隊
第195装甲砲兵大隊
第441猟兵大隊
第190補給中隊
第190整備中隊
第190駆逐戦車中隊
第190装甲工兵中隊
* 第197野戦予備大隊

1989年には、旅団に愛称「ミュンスターラント」が与えられました。

第5次編制と解隊

1994年に第19装甲擲弾兵旅団は短期間第1装甲師団隷下となり、1996年に再び第7装甲師団隷下に戻りました。そして2002年8月末、第19装甲擲弾兵旅団は解隊されました。

歴代の旅団長については、省略します。

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