第2次リーフ戦争

第二次リーフ戦争（1909年）

第二次リーフ戦争は、20世紀初頭にスペインとモロッコのリーフ地方に住むベルベル人（リーフ族）との間で発生した紛争です。この戦争は、スペイン・モロッコ戦争と呼ばれる一連の紛争の一部であり、スペインが北アフリカにおける影響力を確立しようとする過程で起こりました。

背景

1898年の米西戦争で敗北したスペインは、失われた威信を回復するため、北アフリカにおける支配権の拡大を目指しました。スペインはモロッコのスルタン、アブドゥル・アズィーズを利用しつつ、リーフ地方での鉱山開発権益を獲得しようと試みました。しかし、この動きは地元住民であるリーフ族の反発を招き、紛争の火種となりました。

開戦

1908年8月、リーフ族はメリリャ近郊の鉱山を攻撃し、スペインに協力的な部族長を殺害しました。この事件に対し、スペイン軍はリーフ族の鎮圧を図りましたが、スペイン政府は事態を軽視し、十分な援軍を送らなかったため、初期段階で対応が遅れました。

1909年7月、リーフ族は再び攻撃を開始し、植民地鉄道で働くスペイン人6名を殺害しました。この事件を受けて、スペイン政府は事態の深刻さを認識し、ようやく重い腰を上げ、兵士を派遣することを決定しました。

スペイン軍の苦戦

スペイン政府はアントーニオ首相の命令により、新たに召集された兵士を派遣し、駐屯軍は大幅に増強されました。しかし、スペイン軍は兵力ではリーフ族を上回っていたものの、士気や練度に欠けており、現地の地理情報も不足していました。そのため、リーフ族のゲリラ戦術に苦戦を強いられました。

1909年7月、スペイン軍はメリリャ近郊でリーフ族の待ち伏せ攻撃を受け、多数の死傷者を出しました。カブレラ大佐率いる部隊は道に迷い、リーフ族の伏兵に襲われ、カブレラ大佐を含む多くの兵士が戦死しました。また、ロボ渓谷では、移動中のスペイン軍がリーフ族の奇襲を受け、さらに多くの犠牲者が出ました。

終結

度重なる敗北により、スペイン軍は攻撃を一時中止せざるを得なくなりました。スペイン政府は本国からさらに増援部隊を派遣し、重砲を投入するなど、戦力を大幅に増強しました。同年8月末、スペイン軍は大規模な反撃を開始し、翌年1月までにリーフ族の抵抗を鎮圧しました。しかし、この勝利は2500人以上の新たな犠牲の上に成り立っていました。

関連項目

スペイン
モロッコ
* スペイン・モロッコ戦争

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