第2軍団 (ドイツ連邦陸軍)

第2軍団の歴史

概要

第2軍団（ドイツ語：II. Korps）は、ドイツ連邦陸軍の一部であり、1956年に設立され、その後1993年に再編成されて第2ドイツ＝アメリカ軍団として知られるようになりました。この軍団は、北大西洋条約機構（NATO）の一翼を担い、冷戦時代には南ドイツの防衛に重要な役割を果たしました。2005年には解散し、その機能は介入戦力作戦指揮司令部に引き継がれました。

創設と初期の編制（1956年 - 1959年）

1956年の6月、ドイツ連邦国防大臣の命令により、軍団の前身にあたる陸軍第2幕僚部がウルムで設立されました。司令部は南ウルムに位置しており、初期の隷下部隊には第2装甲擲弾兵師団や第4装甲擲弾兵師団などが含まれていました。1957年に一部の部隊は第3軍団に配転され、平時の指揮は陸軍指揮幕僚監部の下に置かれましたが、戦時にはNATO中部軍集団の指揮下に入ることになっていました。

中期の編制（1959年 - 1970年）

1959年以降、第2軍団は編制を再構築し、さまざまな師団や旅団が配置されました。兵力は約41,000人に達し、主に南ドイツ地域での戦力を強化しました。特に、この時期には第10装甲擲弾兵師団が新設されたり、第12装甲擲弾兵師団が第3軍団に配転されたりと、部隊の再編成が行われました。

戦略的再編成（1970年 - 1979年）

1970年代に入ると、戦略環境の変化に応じて軍団の機動力を向上させるための新たな編制が進行しました。それに伴い第4装甲擲弾兵師団が改称され、第200戦車連隊が新設されるなど、部隊体系が整備されました。この期間において、アメリカ陸軍との連携が強化され、指揮系統の接続が行われました。

さらなる再編と冷戦終結（1979年 - 1992年）

1980年代に入ると軍団は再び再編成され、第4猟兵師団が第4装甲擲弾兵師団に変更されるなど、より効率的な部隊の運営が図られました。冷戦終結に伴い、軍団は著しい変化を遂げ、1990年には東ドイツとの統合が進名前、1992年には新たな防衛管区司令部としての役割を担うこととなります。

再編成とNATOの枠組み（1993年 - 2005年）

1993年4月には第2軍団が正式に解散し、代わりに第2ドイツ＝アメリカ軍団が設立されました。この新しい軍団はNATOの枠組みの中で機能し、Germanyとアメリカの共同指揮の原則によって運営されました。平時にはドイツ側の指揮系統下に置かれ、2005年にはこれらの部隊が介入戦力作戦指揮司令部に移されました。

実働任務

第2ドイツ＝アメリカ軍団は、湾岸戦争やソマリアでの国際連合の活動など、数多くの国際任務に従事しました。特にソマリアでは約2000人の兵士が派遣され、市民の保護や平和維持活動を支援しました。また、ユーゴスラビアの国際連合保護軍にも参加し、戦争終結後の人道的な取り組みを行いました。

まとめ

第2軍団は、ドイツ連邦陸軍において冷戦時代から現代まで、多くの歴史的な瞬間を体験した部隊です。その任務は単なる軍事行動にとどまらず、国際的な協力や平和維持に向けた重要な役割も担っていました。

もう一度検索