第20回参議院議員通常選挙

第20回参議院議員通常選挙の概要

2004年7月11日に開催された第20回参議院議員通常選挙では、自民党と民主党の競争が注目を集めました。これは第2次小泉内閣のもと行われた選挙であり、当時の政治情勢は多くの変化を迎えていました。

政治背景

小泉内閣は構造改革を推進しており、その路線に期待が寄せられていました。しかし、年金未納問題や新たに施行された年金改革法、イラクへの自衛隊派遣などが国民の間で批判を浴び、内閣への支持率が停滞する場面も見られました。その一方で、民主党は岡田克也が新たに党首に就任し、過去のリーダーとは異なるイメージでの選挙戦を展開しました。

選挙結果と議席配分

選挙の結果、自民党は49議席を獲得し、改選前より1議席減少しました。一方、民主党は50議席を得て、改選第1党となりました。特に、選挙区および比例代表において民主党が自民党を大きく上回る得票率を示したことは、二大政党制の進展を感じさせるものでした。共産党や社民党は議席数を減らし、参議院における政権構造にも変化が見られました。それでも自民党と公明党を合わせると参議院の過半数を保持していたため、小泉内閣は政権を維持することができました。

選挙データ

選挙は2004年6月24日に公示され、翌7月11日に投票が行われました。投票は午後8時まで行われましたが、一部の市町村では開票所の迅速化のため繰り上げて実施されたケースもあります。この回の選挙からは期日前投票が新たに導入され、不在者投票制度が変更されました。

投票状況

この選挙の有権者数は102,588,411人で、投票率は選挙区で56.57％、比例区で56.54％でした。特に男性の投票率が少し高めであることが見受けられます。選挙キャンペーンでは、著名なスポーツ選手や女優を起用したキャッチフレーズが用意され、広く市民に呼びかける施策が行われました。

主要政党と立候補者

選挙には自由民主党や民主党をはじめ、共産党や社民党、多数の小規模政党からも候補者が立候補しました。特に、自民党は小泉純一郎を総裁として掲げ、選挙戦を展開しました。選挙中の主要な争点には、年金政策やイラクの軍派遣問題が含まれ、多くの有権者の関心を集めることとなりました。

影響と意味

この選挙は、日本の政治史において重要な転換点となりました。民主党は戦後の野党としては最多の177議席を衆院選で得て、新しい二大政党制の登場を確実にしたと言えるでしょう。また、この選挙以降は東日本出身以外の首相のもとで実施されることとなり、地域的な政治の流れにも変化が見られます。

参議院議員通常選挙は、国民の政治参加や意見の多様性を反映する重要な機会であり、その結果は今後の日本の政治に影響を及ぼし続けることになるでしょう。

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