第204飛行隊 (航空自衛隊)

第204飛行隊について

第204飛行隊は、航空自衛隊南西航空方面隊に属する戦闘機部隊で、那覇基地を拠点にしています。この部隊は、主にF-15J/DJという戦闘機とT-4という連絡機を運用し、南西諸島全域にわたる防空を果たしています。

設立と歴史

1964年12月1日、第204飛行隊は航空自衛隊の4番目のF-104J飛行隊として新田原基地で設立されました。この部隊の設立当初の任務は、自衛隊法84条に基づく領空侵犯に対する対策と、F-104機種の操縦者教育を行うことでした。

1985年には、航空自衛隊の3番目のF-15J飛行隊に改編され、百里基地の第7航空団に所属することになりました。その後、約24年間にわたり、首都圏の防空を担当しました。

2008年末に沖縄への移駐が決まり、2009年1月から那覇基地に移駐し、第83航空隊に編入されました。3月には第302飛行隊から任務を引き継ぎ、日本最南端のイーグル飛行隊として新たな任務を開始しました。

部隊のシンボル

第204飛行隊の部隊マークは、白頭鷲の横顔を表現しており、部隊を「Eagle of Eagles（最強のイーグル飛行隊）」と位置付けています。また、八つの冠羽と下部三つの金冠羽は「第83航空隊」を象徴しています。設立当初は、新田原基地での活動を反映し、青と黄色のデザインが用いられた部隊章が採用されていました。

部隊は、ミスティックイーグルと名付けられたノーズアートでも知られています。このアートは、北欧神話に登場するワルキューレをテーマにしたもので、隊の整備員がデザインを考案し、後に漫画家やイラストレーターともコラボレーションした作品です。美しい塗装のデザインは、1996年以降シリーズ化され毎年のように新しいデザインが登場していましたが、2003年度を最後に新作はお目にかかれなくなっています。

沿革の主な出来事

部隊設立以降の重要な出来事として、1965年にF-104機種転換操縦課程を開始し、1978年にはF-104が墜落し操縱士が殉職する悲劇もありました。また、1982年と1983年に総合戦技競技会で優勝しており、1985年にはF-15飛行隊として再編成され、同年からF-15による航空総隊戦技競技会に初参戦しました。

その後も数々の演習や訓練に参加し、2011年には東シナ海での飛行訓練中に墜落事故があり、乗員が殉職するという悲しい出来事もありました。2014年には創設50周年を迎え、那覇基地で記念行事を行ったことも特筆すべきです。

歴代の運用機

これまでの第204飛行隊で運用されてきた機体には、F-104J/DJ（1964年～1984年）とF-15J/DJ（1985年～現在）、連絡機としてT-33A（1964年～1993年）及びT-4（1992年～現在）が含まれています。

このように、第204飛行隊は長い歴史を持ち、航空自衛隊の中で重要な役割を果たしてきました。今後も南西諸島の空を守るため、最前線で活動を続けていくことでしょう。

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