第21回気候変動枠組条約締約国会議

第21回気候変動枠組条約締約国会議（COP21）

第21回気候変動枠組条約締約国会議、通称COP21は、2015年11月30日から12月12日まで、フランス・パリ近郊のル・ブルジェ特設会場で開催されました。この会議では、2020年に失効する京都議定書に代わる新たな国際的な枠組みとして、全196か国が参加し、パリ協定が採択されました。これは国際社会にとって重要な歴史的出来事となりました。

会議の参加状況と日程

当初の予定では、COP21は11月30日から12月11日までの12日間で行われる予定でしたが、最終的には1日延長されて12月12日まで続きました。日本からは、環境大臣や外務副大臣などの関係者が出席し、特に安倍晋三内閣総理大臣も初日に参加し、国際的な気候変動対策についての意気込みを示しました。

米国の離脱表明

特に注目すべきは、2017年に米国のドナルド・トランプ大統領がパリ協定からの離脱の意志を表明し、2019年には正式にCOP21からの離脱がなされました。この動きは、国際社会における気候変動への取り組みに影響を及ぼしました。

パリ協定の概要

パリ協定は、国際的な気候変動対策の新たな枠組みとして制定され、以下の主な内容を含んでいます。

• - 世界共通の目標として、平均気温の上昇を2度未満に抑えることを掲げ、さらに1.5度以下を目指すことが明示されています。
• - 主要な排出国を含むすべての国が、5年ごとに削減目標を見直し、提出する仕組みが設けられました。
• - 市場メカニズムや共同資源管理が活用され、森林などの吸収源の保全と強化が重要視されています。
• - 途上国が自発的に資金を提供する一方、先進国も資金を提供する義務が定められています。
• - 気候変動に対する適応の長期目標が設定され、各国はその計画を推進しなければなりません。
• - 加えて、科学技術のイノベーションが解決策として重要視され、協定発効の条件として、国数および排出量が求められています。
• - 最後に、仙台防災枠組への言及もあり、気候変動と防災の視点が統合されていることが確認されました。

このように、COP21は、国際的な気候変動対策における重要な合意が形成された場であり、パリ協定はその象徴的な成果の一つです。今後も各国がこの協定を踏まえた行動をとり、持続可能な社会を実現していくことが求められています。

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