第21期順位戦

第21期順位戦と第26期名人戦

概要

第21期順位戦は、1967年度（具体的な期間は1966年6月から1967年3月にかけて）に行われた将棋の公式棋戦です。この棋戦は、歴史と権威ある名人戦への挑戦権を得るための重要な予選としての役割を担っています。順位戦における年間を通しての成績が、次期名人戦への道を開くか、あるいはクラスの昇降に影響を与えるため、多くの棋士にとって極めて重要なシリーズとなります。

第26期名人戦七番勝負

第21期順位戦の結果、名人位への挑戦者が決定され、その挑戦者が当時の名人位保持者とタイトルをかけて戦うのが名人戦七番勝負です。第26期名人戦は、第21期順位戦と並行して、その結論を待って開催されました。この期の挑戦者は、激しい順位戦を勝ち抜いた二上達也八段でした。対するは、当時の将棋界の第一人者であり、名人位に君臨していた大山康晴名人です。

両者の間で行われた七番勝負は、高いレベルの攻防が繰り広げられました。結果として、大山康晴名人が二上達也八段を相手に4勝1敗という成績を収め、名人位を防衛することに成功しました。これにより、大山名人は引き続き将棋界の最高位に留まることとなりました。

第21期順位戦のクラス別規定

第21期順位戦は、棋士の実力に応じたクラス分けと、各クラスでの年間リーグ戦の成績に基づく昇級・降級（点）制度によって成り立っています。この期の各クラスにおける昇級・降級（点）に関する具体的な規定は以下の通りでした。

A級

順位戦の最高峰クラスであるA級は、名人挑戦者を決定する最も重要なリーグです。このクラスの優勝者1名が、その年の名人戦七番勝負の挑戦者となります。一方で、A級リーグ戦で成績が振るわなかった下位の棋士1名は、次期よりB級1組への降級が定められていました。

B級1組

A級に次ぐB級1組からは、上位成績者2名が次期A級への昇級権利を得ます。これは、名人挑戦者を目指す上で重要なステップアップとなります。降級に関しては、このクラスの下位成績者2名が、次期からB級2組へ降級となります。

B級2組

B級2組からは、上位成績者2名がB級1組への昇級を果たします。このクラス以下のクラスでは、成績が規定以下の場合に「降級点」が付与される制度が導入されています。第21期においては、B級2組で成績下位となった棋士のうち5名に降級点が課されました。降級点は累積され、複数回付与されると規定により下のクラスへ降級となります。

C級1組

C級1組からは、上位成績者2名がB級2組へ昇級できます。降級点に関しては、成績下位の2名に降級点が付きます。

C級2組

順位戦の最下層クラスであるC級2組からも、上位成績者2名がC級1組へ昇級できる仕組みです。このクラスの成績下位者3名には降級点が付きました。

このように、第21期順位戦では、A級での名人挑戦権争いから、各クラスでの昇級・降級を巡る激しい戦いが繰り広げられました。この年間を通しての戦いが、多くの棋士のキャリアパスを左右し、将棋界全体の活性化に繋がっています。そして、その頂点として行われた第26期名人戦七番勝負は、当時の将棋界の勢力図を示す一局となりました。

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