第217回国会

第217回国会の概要

第217回国会は、2025年1月24日に召集された通常国会で、会期は6月22日までの150日間にわたりました。この国会では、2025年度の予算案や政治資金に関する改革など、さまざまな重要な議題が審議されました。特に注目されたのは、2025年度予算案で、こちらは過去最大の115兆5415億円に上ります。

2025年度予算案の内容

2025年度予算案は、一般会計の総額が115兆5415億円に達し、当初予算として3年連続で110兆円を超えました。財源の約4分の1を国債に依存していることが問題視され、与党内ではこの状況への懸念が広がっています。石破茂首相は1月19日に、少数与党であるため、野党の賛同を得る必要があるとの見解を示しました。

1月31日には、衆議院予算委員会で実質的な審議が始まり、少数与党での予算案審議は1994年以来31年ぶりのことでした。その後、2月に入ると、予算案の省庁別審査が行われ、専門的な質疑が展開されました。これは、予算案修正を視野に入れた野党の提案を受けたものです。

2月末には、自由民主党・公明党・日本維新の会が教育無償化や社会保険料の負担軽減策について合意し、予算案はこれを反映した形で修正され、維新が賛成することで成立が見込まれました。最終的には、予算案が修正され、3月31日には参議院でも可決され、成立となりました。

政治改革の動き

また、国会では企業・団体献金に関する改革も話題になりました。第216回国会で自由民主党と立憲民主党は、企業・団体献金の是非について結論を出すことを合意しましたが、期日が延期されることとなりました。

1月31日には、自由民主党が企業・団体献金を禁止せず、透明性を確保するための改正案を衆議院に提出しました。これに対し、日本共産党は企業・団体からの寄付を禁止する法案を提出し、様々な意見が交わされました。

3月に入り、自民党・公明党・国民民主党は、企業・団体からの献金を存続させることで合意しましたが、結論が出ないまま緊迫した状況が続きました。企業・団体献金の存在は、政治の透明性を損ねる要因として懸念されています。

旧文通費の取り扱い

国会議員に支給される旧文通費に関しても、改正が進められました。調査研究広報滞在費に関して、支出の公開や残金の返納を求める法案が成立し、さらなる具体策が協議される必要があります。この議論も、政治資金の透明性向上に寄与するものです。

今後の展望

国会の動きは2025年度の重要な施策に影響を及ぼすことから、次回の参議院議員通常選挙を控え、各党の姿勢や政策が注視されています。特に、予算案や政治資金改革については、国民の信頼を得るために早急な対応が求められています。法案の通過や政策の実現に向けた議論が続く中、政治の透明性向上が国民からの信頼を得る鍵となるでしょう。

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