第216回国会

第216回国会の概要

第216回国会は、2024年11月28日に始まった臨時国会であり、会期は当初の予定より延長され、合計27日間にわたりました。この国会では、政治資金パーティーに関する裏金問題を受け、政治資金規正法の改正や補正予算案の審議が行われました。

政治資金改革と法案の提出

国会での改革に向けた取り組みは各党から提案されました。12月4日には、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、日本共産党、参政党、日本保守党、社会民主党の7党が共同で、政策活動費を廃止する内容の法案を衆議院に提出しましたが、れいわ新選組と有志の会はこの動きには参加しませんでした。

続いて、12月9日には立憲民主党、有志の会、参政党、そして社会民主党が企業や団体からの献金、政治資金パーティー券購入を禁止する法案を提出。この法案では個人献金については税額控除を拡大させる方針が示されましたが、日本維新の会や国民民主党は企業団体献金禁止の動きには参加しませんでした。

自由民主党は、単独の改正案に政策活動費廃止や外国人によるパーティー券取得禁止を含め、零細企業が資金を管理するための新たな制度を設置することを提案しました。12月10日には国民民主党と公明党が「政治資金監視委員会」の設置法案を共同で提出し、透明性を高める努力が続けられました。

法案審議と合意

12月11日から開始された法案の審議では、合計で9本の法案が登場しました。12月16日には、自由民主党と立憲民主党が大きな合意を達成し、公共の支出に関する新たな方針が決定されました。さらに、企業団体献金禁についての考え方も26025年3月末までに結論に至ることが約束されました。

12月17日には、衆議院で3法案が可決され、翌日の参議院でも同様に高評価を受けて成立しました。この国会は、法律の透明性を高めるため、多くの新規制度が導入される重要な場となりました。

旧文通費に関する法改正

旧文通費として知られる調査研究広報滞在費が議論の対象となりました。毎月100万円が議員に支給されるこの制度について、使途の公開や未使用分の返納が求められる改正案が、衆議院と参議院で全会一致で成立しました。この施行は2025年8月1日を予定しており、詳細な運用方針は今後議論されることとなっています。

補正予算案の提出と成立

補正予算案も議論の中心であり、12月9日には政府が2024年度一般会計の補正予算を提示しました。特に低所得世帯への給付金や能登半島の復興支援がポイントとして浮上し、歳出総額は約13兆円に上る見込みです。

12月11日には、立憲民主党が独自の修正案を提出し、自由民主党と連携して従来の提案を見直すことで合意しました。これにより、予算案は修正を受けたうえで、12月12日には衆議院を通過し、最終的に参議院でも可決され、無事成立に至りました。

政治倫理の強化と年収の壁

国会内での政治倫理審査も行われ、特に自由民主党議員による不正報告問題に対する審査が進められました。さらに、年収の壁に関する問題にも対処され、各党が協力して対応を進めています。国民民主党が提起した年収の壁を越えるための法案や協議も進行中で、法整備は今後も続く見込みです。

このように、第216回国会は政策と法改正において多くの変化が起こり、政治の透明性や信頼性の確保に向けた重要なステップとなりました。各党が協力し合いながら進めた議論が、新たな未来への道しるべとなることが期待されています。

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