第23回全国中等学校優勝野球大会

第23回全国中等学校優勝野球大会

1937年（昭和12年）夏、日本の野球少年たちが甲子園に集結し、全国一を目指して熱戦を繰り広げたのが、第23回全国中等学校優勝野球大会です。この大会は、昭和12年の8月13日から8月20日までの期間、兵庫県武庫郡鳴尾村（現在の西宮市）に位置する阪神甲子園球場を舞台として開催されました。真夏の太陽の下、全国から集まった代表校が、白球に懸ける青春を燃やしました。

大会の特徴

この第23回大会は、大会運営を支える審判団にとって節目の年でもありました。長年にわたり審判委員長を務めてきた荒木寅三郎氏に代わり、この大会から新たに中澤良夫氏が審判委員長の重責を担うことになりました。さらに、これまで副委員長だった中澤氏の後任として、佐伯達夫氏が新たな審判副委員長に就任しています。このように、審判団の主要メンバーが代替わりし、新たな体制で公正なジャッジのもと、大会が運営されました。

熱戦の記録

大会は8月13日に開幕し、白熱した試合が連日繰り広げられました。

1回戦

初戦から各校の意地がぶつかり合いました。呉港中は9対5で大田中を下し、続く中京商は12対1という大差で龍山中を圧倒し、その実力を見せつけました。平安中と浪華商の一戦は4対3と平安中が僅差で勝利。慶応商工も高崎商に5対4と苦戦しながらも勝ち上がりました。熊本工は高岡商に対し3対2と競り勝ち、浅野中は島田商を相手に1対0の緊迫した投手戦を制しました。

2回戦

2回戦に入ると、さらに全国の強豪校が登場しました。海草中は1対0で徳島商を退け、長野商は6対4で山形中に勝利。滝川中は秋田中に対し13対5と大勝を収めました。北海中は2対1で福岡工を下し、嘉義中は青島中を12対0と圧倒しました。1回戦を勝ち上がったチーム同士の対戦では、呉港中が平安中との打撃戦を11対10で制し、熊本工は浅野中に8対3で勝利しました。そして、このラウンド最大の注目試合の一つとなったのが、中京商と慶応商工の対戦です。この試合は延長戦にもつれ込み、11回までもつれた末、中京商が2対1のサヨナラで劇的な勝利を収めました。

準々決勝

準々決勝には、厳しい戦いを勝ち抜いた8校が進出しました。中京商は長野商を9対0で零封し、危なげなく準決勝に進出。熊本工は呉港中を5対1で破りました。滝川中は嘉義中に対し4対2で勝利。そして、海草中は北海中を13対1という圧倒的なスコアで下し、4強が出揃いました。

準決勝

準決勝では、中京商と海草中、そして熊本工と滝川中が対戦しました。第一試合では、中京商が海草中を3対1で退け、決勝進出を決めました。第二試合では、熊本工が滝川中を6対0で破り、もう一つの決勝の椅子を掴みました。これにより、中京商と熊本工が、夏の全国一をかけて決勝戦で激突することになりました。

（※決勝戦の結果については、この情報に含まれていません。）

その他の情報

この大会にも、将来を嘱望される多くの才能ある選手たちが出場しましたが、詳細な個人名は割愛します。

関連項目

この大会と同時期に開催された第14回選抜中等学校野球大会も、当時の学生野球を語る上で重要な大会の一つです。

外部リンク

より詳しい情報については、関連サイト「第23回全国中等学校優勝野球大会」などを参照してください。

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