第28回衆議院議員総選挙

第28回衆議院議員総選挙概要

第28回衆議院議員総選挙は、1958年5月22日に実施され、日本の国会議員を選出するための重要な選挙でした。この選挙は、1955年の社会党再統一と保守合同によって形成された二大政党制、すなわち「55年体制」の下で行われた初めての選挙となります。この体制では、自由民主党（自民党）と日本社会党（社会党）が主な政党として対立する構図が生まれていました。

選挙の背景とシステム

解散は1958年4月25日、話し合い解散という形で行われ、公示日は5月1日、投票日は5月22日でした。今回の選挙は中選挙区制に基づき、467議席が選出されました。選挙制度は、秘密投票と単記投票を含むもので、満20歳以上の日本国民が選挙権を持ち、満25歳以上が被選挙権を持っていました。この選挙では、517万人以上の有権者が登録され、最終的な投票率は76.99%に達しました。

主要政党の動き

自民党は経済の発展を背景に国民からの支持を強め、自主憲法の制定を目指しました。ただし、前回の選挙で候補者が過剰に立候補した反省から、今回の選挙では公認候補を絞り込む努力をしましたが、それでも候補者調整は困難を伴いました。一方、社会党は246人の候補を立て、改憲反対を打ち出して自民党と対立しました。この結果、社会党は議席数を確保し、自民党による改憲発議を食い止めることに成功しましたが、議席数自体はあまり増えず、相対的には劣位にあるとされました。

共産党は、1950年代初頭の武装闘争路線を放棄し、党再生の一環として選挙に挑みました。しかし、二大政党間の対立に埋没し、議席数はかつての水準には届きませんでした。議席を増やす戦略として、全選挙区への候補者擁立を進める方針を定めました。

選挙結果とその影響

選挙結果、自民党は298議席、社会党は168議席を確保しました。この選挙は、定数467人中、466人の議席が自民党と社会党で占められ、非常に偏った結果でした。この状況は、日本における二大政党制の確立を示すものであり、以後の政治に強い影響を与えることとなります。特に、社会党は改憲阻止の成果を上げた反面、長期的に野党第一党に留まる格好となり、党内部での対立が激化しました。

総括

第28回衆議院議員総選挙は、日本政治史の中でも重要な位置を占める出来事であり、選挙後は自民党が与党としての地位を確立し、次第に政治の主導権を握っていくことになります。また、この選挙での高い投票率は、日本国民の政治への関心の高さを示すものであり、その後の選挙でも注目される要素となるでしょう。

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