第31回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント

第31回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント（GI）

2022年10月20日（木）から23日（日）までの4日間、群馬県前橋市の前橋[[競輪場]]を舞台に、第31回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント（GI）が開催されました。この大会は、競輪界における最高峰のレースの一つであり、優勝賞金は3,532万円（副賞込み）と高額です。

決勝戦の激闘

最終日に行われた決勝戦（第12レース）では、新田祐大選手が劇的な勝利を飾りました。レース終盤、新田選手は後方から一気に捲り、ゴール前で内側を強襲。審議対象となった場面もありましたが、いずれもセーフと判断され、見事1着でゴールしました。2着には守澤太志選手が1/4車輪差で続きました。

新田選手の優勝は、2022年の競輪界における大きなトピックの一つです。今回の勝利で、新田選手は悲願のGIグランドスラムを達成。これは、1999年の神山雄一郎選手以来、23年ぶり史上4人目の快挙であり、競輪ファンを大いに沸かせました。

レース結果詳細

決勝戦の配当は以下の通りでした。

配当金額

上段：複式
下段：単式

レース展開としては、最終周回で新田選手が2件の審議対象となる場面がありました。まず、4番車選手の自転車故障は6番車選手との接触によるもので、違反性がないと判断されました。また、内側追抜は、1番車選手が外帯線を外れていたこと、内圏線踏切も5番車選手の影響を受けたことによるもので、こちらも問題なしとされました。

大会を彩ったその他の情報

前橋[[競輪場]]での寬仁親王牌開催は、脇本雄太選手が優勝した第29回大会以来2年ぶり22度目です。今大会はCOVID-19の影響で、入場者数に制限が設けられました。前橋本場の滞留人数は最大5,000人、特別観覧席は57人に制限された上での開催となりました。

開会式では、佐々木悠葵選手が選手宣誓の大役を務めました。決勝戦の模様は、テレビ東京系列で地上波中継されたほか、ダイジェスト番組も放送されました。

売上目標と結果

今大会の売上目標は85億円でしたが、最終的な売上は83億1857万9000円と、目標には届きませんでした。しかし、対前回比では104.1%と、売上を伸ばすことに成功しました。各日の売上額は以下の通りです。

初日: 17億9285万8100円
2日目: 16億1306万3700円
3日目: 19億8057万1800円
最終日: 29億3208万5400円

売上の内訳は、本場が1億7310万8800円、場外が46億4193万3400円、電話・インターネット投票が34億5086万0300円でした。

出場選手とレースデータ

S級S班からは、全9選手が出場しました。初日第12レースの日本競輪選手会理事長杯は、全日本プロ選手権自転車競技大会の中止に伴い、選考条件が一部変更され、S級S班の9人がそのまま出場しました。

今大会では、GI初優出の選手はいませんでしたが、井上昌己選手が2017年の高松宮記念杯以来5年ぶりのGI優出を果たしました。決勝戦には、S班から5名が進出し、古性優作選手は6大会連続のGI優出となりました。

前回大会まで連続28回出場を続けていた神山雄一郎選手は、今回は選出されず、記録が途絶えました。また、村上義弘選手と阿部将大選手は、それぞれ引退と負傷により不参加となり、山口泰生選手と伊藤裕貴選手が繰り上がり出場しました。

レース中の落車による途中欠場は、中川誠一郎選手のみで、翌日からは川口聖二選手が補充出場しました。近年の4日間制GI大会では珍しく、4日間全てのレースで9車立てで行われました。

まとめ

第31回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメントは、新田祐大選手のグランドスラム達成という歴史的な出来事に彩られた大会となりました。また、売上目標には届かなかったものの、対前回比では売上を伸ばし、競輪界に新たな話題を呼びました。

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