第34回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

第34回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

第34回全国大学ラグビーフットボール選手権大会は、1997年12月13日から1998年1月10日にかけて開催された、大学ラグビー日本一を決定する大会です。

この大会の最大のハイライトは、決勝戦で初めてその舞台に進出した関東学院大学が、大会3連覇を狙う強豪・明治大学を30対17で破り、初の栄冠に輝いたことでしょう。この勝利は、関東学院大学ラグビー部にとって歴史的な快挙であり、大学ラグビー界に新たな勢力図をもたらす契機となりました。

大会日程と開催地

大会は全国各地の主要なラグビー場で開催され、段階を経て進行しました。

1回戦: 1997年12月13日・12月14日
2回戦: 1997年12月23日
準決勝: 1998年1月2日
決勝: 1998年1月10日

試合会場は以下の通りです。

国立競技場: 準決勝、決勝
秩父宮ラグビー場: 1回戦、2回戦
花園ラグビー場: 1回戦、2回戦
瑞穂公園ラグビー場: 1回戦
平和台競技場: 1回戦

出場校

全国から予選を勝ち抜いた16校が出場しました。その内訳は以下の通りです。

関東大学対抗戦:
明治大学 (1位、13年連続27回目)
早稲田大学 (2位、14年連続31回目)
帝京大学 (3位、4年連続6回目)
筑波大学 (4位、3年連続6回目)
日本体育大学 (5位、5年連続18回目)
関東大学リーグ戦:
関東学院大学 (1位、8年連続8回目)
日本大学 (2位、4年連続8回目)
法政大学 (3位、6年連続15回目)
大東文化大学 (4位、2年振り11回目)
関東第5代表:
流通経済大学 (初出場)
関西大学リーグ:
京都産業大学 (1位、13年連続15回目)
近畿大学 (2位、初出場)
龍谷大学 (3位、5年連続5回目)
大阪体育大学 (4位、9年連続14回目)
関西第5代表:
同志社大学 (24年連続33回目)
九州学生リーグ:
* 福岡大学 (1位、2年連続12回目)

この大会では、流通経済大学と近畿大学が初めて選手権の舞台に立ちました。一方で、明治大学や早稲田大学、同志社大学など、長年にわたり大学ラグビー界を牽引してきた伝統校も多数出場し、経験と勢いがぶつかり合う構図となりました。

試合形式と結果

大会は全16校によるノックアウト方式（トーナメント形式）で行われました。3位決定戦は実施されませんでした。

各校は1回戦から勝ち上がり、厳しい戦いを経て準決勝、そして決勝へと駒を進めました。特に決勝に進出した関東学院大学は、初出場校である流通経済大学、関西の強豪である京都産業大学、そして準決勝で早稲田大学を破るなど、勢いに乗って勝ち上がりました。対する明治大学も、順調に勝ち進み、決勝の舞台に立ちました。

迎えた1月10日の決勝戦、国立競技場には多くの観客が集まりました。試合は、関東学院大学の力強いフォワードと展開力、そして的確なディフェンスが光り、明治大学の猛攻をしのぎながら着実に得点を重ねました。終わってみれば30対17というスコアで関東学院大学が勝利を収め、その歴史に新たな1ページを刻む結果となりました。

第34回大会は、伝統校がひしめく中で、関東学院大学が新たな強豪として台頭し、大学ラグビー界のパワーバランスが変わりつつあることを印象づけた記念すべき大会として記憶されています。

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