第35回ボストン映画批評家協会賞

第35回ボストン映画批評家協会賞

第35回ボストン映画批評家協会賞は、2014年度に公開された優れた映画作品に対して贈られる賞です。この年の受賞結果は、2014年12月7日に発表されました。

この授賞式では、リチャード・リンクレイター監督の『6才のボクが、大人になるまで。』が主要な賞を多数獲得し、特に最高の栄誉である作品賞に輝きました。同作は、監督自身が監督賞も受賞したほか、アンサンブル・キャスト賞、そして編集賞も受賞しており、作品全体が高く評価されたことがうかがえます。

一方、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『バードマン あるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）』も多くの部門で受賞を果たしました。主演のマイケル・キートンが主演男優賞を受賞し、作品の重要なキャストであるエマ・ストーンも助演女優賞を受賞しています。また、この作品の脚本賞は、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ニコラス・ジャコボーン、アーマンド・ボー、アレクサンダー・ディネラリス・Jrの4名が共同で受賞しました。さらに、映像美を高く評価され、撮影賞はエマニュエル・ルベツキが受賞しています。

その他の主要俳優賞としては、主演女優賞にはマリオン・コティヤールが選ばれました。彼女は『エヴァの告白』と『サンドラの週末』という異なる二作品での演技が評価されての受賞となりました。また、ジャズドラマーとその師の熱演を描いた『セッション』から、J・K・シモンズが助演男優賞を獲得しています。

技術部門やその他の特定のカテゴリーでも様々な作品が評価されました。

脚本賞:
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ニコラス・ジャコボーン、アーマンド・ボー、アレクサンダー・ディネラリス・Jr - 『バードマン あるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）』
リチャード・リンクレイター - 『6才のボクが、大人になるまで。』
撮影賞: エマニュエル・ルベツキ - 『バードマン あるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）』
編集賞: 『6才のボクが、大人になるまで。』

また、特定のジャンルや新しい才能にも光が当てられました。

アニメ映画賞: 日本のスタジオジブリ作品である『かぐや姫の物語』が受賞しました。
外国語映画賞: ベルギー映画の『サンドラの週末』が選ばれました。
ドキュメンタリー映画賞: エドワード・スノーデンの内部告発を追った『シチズンフォー スノーデンの暴露』が受賞しました。
新人映画人賞: 『ナイトクローラー』で監督デビューを果たしたダン・ギルロイが受賞しています。
音楽賞: ポール・トーマス・アンダーソン監督の『インヒアレント・ヴァイス』が音楽部門で受賞しました。

このように、第35回ボストン映画批評家協会賞は、2014年の映画界を代表する作品群に幅広く賞を授与し、特に『6才のボクが、大人になるまで。』と『バードマン あるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）』の二作品が多くの主要部門を分け合う形となりました。これらの受賞結果は、その年の映画界の評価の傾向を示す重要な指標の一つと言えるでしょう。

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