第36機甲師団 (イスラエル国防軍)

第36機甲師団について

第36機甲師団（だい36しだん）は、イスラエル国防軍に属する重要な機甲師団であり、通称「アブトゥバ・ガアシュ」の名で知られています。この部隊は北部方面軍に所属し、その規模はイスラエルの機甲部隊の中で最大です。2014年には北部軍に管轄され、現在も現役で活動しています。

歴史的背景

第36機甲師団は1954年に設立され、その初期はアブラハム・ヨッフェ少将の指揮のもとで運用されていました。設立から間もない1967年の第三次中東戦争においては、ヨルダン川西岸地区での戦闘に参加し、戦局に重要な影響を与えました。その後、部隊の活動範囲は主にゴラン高原に拡大し、1973年の第四次中東戦争ではシリア軍との激しい戦闘を繰り広げました。

この戦闘は涙の谷と呼ばれる場所で、イスラエル軍は約100両の戦車を失う一方で、シリア軍の700両以上の戦闘車両を破壊する結果となり、戦局に大きな影響を与えました。1978年のリタニ作戦や1982年のレバノン侵攻作戦でも、彼らは主力部隊として活躍しました。

所属部隊

第36機甲師団は、複数の常設部隊と予備役部隊で構成されています。常設部隊には、以下の部隊が含まれています。

• - 第1歩兵旅団 - ゴラニ歩兵旅団：地上戦闘を担うエリート部隊。
• - 第7機甲旅団 - サール・ミー・ゴラン機甲旅団：先進的なメルカバ Mk.4戦車を装備し、戦闘能力が高い部隊です。
• - 第188機甲旅団 - バラク機甲旅団：メルカバ Mk.3戦車を運用し、機動戦を行っています。
• - 第282砲兵連隊 - ゴラン砲兵連隊：M109 155mm自走榴弾砲、M270 MLRSを使用し、火力支援を担います。
• - 第389信号大隊 - シオン：通信と情報伝達を専門とし、部隊の連携を強化します。

また、予備役部隊には以下の部隊が配置されています。

• - 第6歩兵旅団 - エツィオニ歩兵旅団：多様な任務に応じた柔軟な部隊。
• - 第263機甲旅団 - チャリオット・オブ・ファイア機甲旅団：重火力を活かした戦術に特化した部隊です。

結論

第36機甲師団は、歴史的に数多くの戦争に関与し、その戦闘力と戦略的重要性から、イスラエル国防軍の中で欠かせない存在となっています。今後も彼らの活動が注目されることでしょう。

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