シリア軍

シリア軍について

シリア軍（シリアぐん、アラビア語: القوات المسلحة العربية السورية、英語: Syrian Armed Forces）は、シリアの国を守るために編成された正式な軍隊です。特にシリア・アラブ軍として知られています。この軍の最高司令官は法律上大統領ですが、実際の指揮権は首相が持ち、国防省がその運営を担っています。

徴兵制度と人員数

シリア軍は男子に対し、18歳になると兵役が求められる徴兵制度を採っています。兵役期間は、時を経るごとに短縮されてきました。例えば、2005年には2年半だった期間が、2011年には1年半にまで短縮される流れが見られました。

戦歴

シリア軍は多くの戦争や事件に関与してきました。1946年のアル＝ムルシードの反乱から始まり、第一次中東戦争、第四次中東戦争、さらには最近のシリア内戦まで、数々の闘争が展開されました。特にシリア内戦は、シリア軍と多くの反体制武装勢力との間で激しい戦闘が繰り広げられています。この内戦の初期には、反体制勢力に加わる将兵が多く、軍での離脱が目立ちました。

軍の構成

シリア軍は陸軍、海軍、空軍、防空軍という4つの軍種から構成されています。陸軍は兵力として22万人を持っていましたが、内戦によりその数は大幅に減少しました。現在の推定兵力は約13万人弱ですが、慢性的な兵力不足に悩まされています。

陸軍

海軍は約5,000人、空軍は60,000人（うち40,000人は現役）、防空軍は40,000人の兵力を保有しています。空軍は主にロシア製の旧式機を装備していますが、一部には現代的な機種も含まれています。特に、シリア空軍は政権に対する忠誠心が高いとされており、その背景には歴代の指導者との繋がりがあります。

特殊部隊と戦力

シリアの特殊部隊には、共和国防衛隊や第4機甲師団があり、これら部隊は非常に精鋭です。共和国防衛隊は主にバアス党員から成り、大統領直轄とされる強力な部隊です。このような精鋭部隊は、シリア政府の権力の基盤となっています。

親政府武装組織と外的支援

シリア内戦の進行に伴い、正規軍の支援を行う多くの民兵組織が登場しました。これらの組織は主にイランの支援を受けるものが多く、レバノンのヒズボラなども含まれます。彼らはシリア政府軍と共に作戦を行っており、正規軍の不足部分を補っています。

情報機関

シリア軍は、軍事情報局や空軍情報部といった情報機関を持っています。これらは国の治安維持や各種活動の監視を行い、国軍の支援を行っています。共和国防衛隊と共に「真の権力装置」とも呼ばれ、国内の抑圧的な側面を担っていることが多いです。

まとめ

シリア軍は、内戦を通じてその役割や構成が大きく変わりつつありますが、国の防衛と政権維持において重要な役割を果たしています。今後の動向が世界中で注目されています。

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